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ドイツ政府、自国内で活動中の米CIA責任者を追放

登録:2014-07-11 18:41 修正:2014-07-12 08:47
メルケル総理/ハンギョレDB

メルケル総理 NSA盗聴波紋に
最近 米国‘二重スパイ’相次ぎ摘発
政府・政界 憤怒…両国が正面衝突

 ドイツ政府が自国内で活動中の米国諜報機関責任者を追放するなど、スパイ活動を巡りドイツとアメリカが正面衝突している。

 ステファン・ザイベルト ドイツ政府報道官は10日声明を出して「ベルリン駐在米国大使館の米国諜報機関責任者にドイツを出るよう命令した」と明らかにしたと外信が伝えた。 ドイツ執権キリスト教民主同盟所属で、議会情報活動監視委員会委員長であるクレメンス ビニンガー議員は「これは米国国家安保局(NSA)の盗聴事件から最近発生した一連の事態までの種々の疑惑を解明できなかったことに伴う措置」と話したと<AP>通信は報道した。 ドイツはベルリン駐在米国使館の米中央情報局(CIA)責任者に出国を命令したと言う。

 ドイツ政府の今回の措置は北大西洋条約機構(NATO)同盟国の間では異例なことと受け止められている。

 これに先立ってドイツ警察は9日、国防部所属で米国に機密を渡していた容疑者を逮捕するためにベルリンのアパートと事務室などを急襲したが検挙に失敗した。 名前が公表されていないこの容疑者は米国諜報機関所属と疑われる人々と頻繁に接触して、監視網にかかったと伝えられた。 匿名を要求したドイツ政府関係者は「容疑者が国防部の国際武器協力業務と関連した政務ライン部署で仕事をしており、米国の諜報機関に情報を譲り渡した疑いを受けている」と話した。 この容疑者は先立ってドイツ連邦検察が検挙したスパイよりさらに重大な疑いを受けているという。

 ドイツ連邦検察は2012年から2年間にわたり米国中央情報局に218件の機密文書を渡す代価として2万5000ユーロを受け取った疑いでドイツ連邦情報局(BND)所属職員を去る2日に逮捕した経緯がある。 ドイツ検察はこの職員が事実上米国のために‘二重スパイ’の役割をしていたと見ている。

 逮捕の事実が知らされた後、ジョージ アーネスト ホワイトハウス報道官は、7日の定例ブリーフィングで「状況を解決するためにドイツと協力する」とし「該当報道内容は知っているが、情報問題については言及できない」と話した。 ‘二重スパイ’事件には米国中央情報局が関連しており、ジョン プレノン中央情報局長が米議会核心議員にこの懸案に関し報告する意を伝えたと言う。

 米国国家安保局によるアンゲラ・メルケル総理の携帯電話盗聴事件で、両国間の葛藤が深まっている状況で、米国によるドイツ国内での諜報行為が相次いで明らかになりドイツ側は憤慨している。 フランク=ヴァルター・シュタインマイアー ドイツ外相は「米国がなぜそのような方法を使ったのか理解できない」として批判し、社会民主党(SPD)側も「(独米同盟の信頼が)完全に崩壊しかねない」と警告した。

ファン・サンチョル記者 rosebud@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/international/europe/646516.html 韓国語原文入力:2014/07/10 23:44
訳J.S(1359字)

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