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[ハンギョレ21 2011.03.04第850号] カダフィの‘世界8大不思議’は? (1606字)

[表紙の話] 世界最大土木工事‘大水路’敷設で積んだ韓-リビア関係
2010年 国家情報院諜報活動などで危機遭遇も

□キム・スンベ

リビアと言えば東亜建設の大水路工事が思い当たる。カダフィはチェ・ウォンソク東亜グループ会長を‘チェアマン チェ’と呼び、リビア大水路事業を‘世界8大不思議’と絶賛した。大水路工事により砂漠に水が漲り、カダフィはその中で踊ったという。1996年9月1日、トリポリで開かれた大水路2段階工事通水式の時、カダフィはチェ会長の手をパッと上に挙げ祝賀した。

南北 共に厚い関係

韓国建設業界は1970年代後半からリビアに進出し、東亜建設が主導したコンソーシアムが1983年11月 世界最大の土木工事であるリビア大水路工事を受注した。リビア内陸のサハラ砂漠に埋まっている地下水を送水管を通じて地中海沿岸に引き飲料水と生活・農業用水として活用する。4千kmを越える大型管を埋め中国の万里の長城工事に肩を並べた。東亜建設は1984年以後、直径4m、長さ7.5m、重さ75tの送水管25万ヶを土中に埋め1段階1874km,2段階1730kmを終えた。

リビアはカダフィが1982年10月に北韓を訪問し、4泊5日間滞在し金日成主席と両国間親善および協力に関する同盟条約を締結するなど厚い関係を結んだが、大水路建設などを経て韓国とも身近な国になった。 カダフィは2006年ハン・ミョンスク総理がリビアを訪問した際 「リビア国民は大規模プロジェクトが進行される度に韓国業者を思い出すほど韓国は身近だ」と話した。当時、彼は 「北韓問題に対して仲裁努力をし相変らず関心を持っているものの まだ明確な結果は出ていない」とし「また仲裁努力を試みてみる」と明らかにした。

←ハンナラ党イ・サンドク議員が昨年9月30日、リビアでカダフィに会い、当時国家情報院の諜報活動で起きた外交葛藤について謝罪し関係正常化に合意した。連合ニュース

両国の関係は修交30周年をむかえた昨年、危機を迎えた。昨年5月末~6月初め国家情報院職員がリビアで諜報活動を行い発覚し強制追放された。 続いて韓国人宣教師と農場主が布教疑惑などで逮捕され、6月には駐韓リビア経済協力代表部が領事業務を中断した。リビアは国家情報院職員がカダフィと息子に対する諜報活動をした後、情報を米国とイスラエルに渡したと主張した。国家情報院職員が天安艦関連北韓側機密を得ようとしたが無理強いしたという主張も提起された。

李明博大統領の兄イ・サンドク議員は昨年9月、特使資格でカダフィに会い「コーランには‘容赦が何より価値ある行為’と書いてあり、容赦して欲しい」と話したと知られた。10月2日、リビアは韓国人宣教師と農場主など2人を無条件で釈放し、駐韓リビア経済協力代表部も昨年10月8日、107日ぶりに業務を再開し外交関係が正常化した。韓国は外交葛藤の責任を問い、昨年11月チャン・ドンヒ リビア駐在大使を早期召還しチョ・テシク大使が2月6日 現地に赴任した。

92億ドルの工事が進行中

海外建設協会によれば、現在リビアには20ヶ余りの韓国建設会社が計51件、92億ドルの工事を進行中だ。2月24日現在、韓国人建設業者職員など滞留者はトリポリ345人、アルカリズ158人、ベンガジ116人など計1351人だ。政府は24日海外同胞待避のためにエジプト航空のチャーター機(260席)を送り、25日には大韓航空の旅客機(330席)が追加で仁川空港を出発した。

キム・スンベ記者 marcos@hani.co.kr

原文: http://h21.hani.co.kr/arti/cover/cover_general/29122.html 訳J.S