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国内では定価販売…米国では20%割引

原文入力:2011-05-12午前08:28:55(1749字)
現代・起亜車 道理に外れる商法
国内価格だけ急に上げ‘独占地位利用’に不満累積
"国内消費者がカモなのか" 批判
価格競争 遮断法違反の指摘も

ファン・ボヨン記者









 "国産車メーカーが自国民を冷遇する処置ではありませんか?" (現代車アバンテ同好会掲示文・IDスヨンMD)最近、現代・起亜自動車が‘定価販売制度’を公式宣言するや消費者たちの不満もぐんぐん増加している。代理店間の過度な出血サービス競争を阻み窮極的にサービスの質をより高めようという趣旨だと会社側は抗弁するが、より安い価格で車を購買できる選択権を剥奪されたという消費者の不満は弱まりそうにない。

現代車と起亜車は各々、先月4日と今月4日に定価販売制を本格施行すると明らかにした。 全国のすべての営業・代理店で本社が定めた同一価格で車を売るように取り締まるということだ。従来までは営業社員が顧客を誘致するために非公式に50万ウォン程の車両代を割り引いたり、ナビゲーション(20万~30万ウォン相当)等の車載用品を提供してきた。

定価販売制度が施行された後、「国内消費者だけカモなのか」という主張が相次いでいる。実際に国内消費者に比べ外国消費者が相対的により大きな恩恵を受けている事例は多い。パク・ソンスク議員(民主党)は11日、国内生産輸出車両であるアバンテS16ラグジュアリー(輸出モデル名 エラントラ2.0ブルー)の販売価格を調べてみるため昨年1月6日から14日まで米国45州89人の現地ディーラーに問い合わせした結果を公開した。

この資料によれば、ディーラーはアバンテS16ラグジュアリーの場合、1段階で米国現地法人に供給する割引価格が概略1500ドル(回答者平均値)であり、2段階で自分たちが自主的に割引する金額が1675ドルほどだと答えてきた。定価の最低20%に及ぶ3175ドルほどが割引された水準から価格交渉が始まるわけだ。1年前の調査だが販売競争が激しい現地では今もこういう方式で国産車が売られているとパク議員側は説明した。これに対し現代車側は「代理店委託販売をしている国内とは違い、米国はディーラーに車両所有権を渡す方式なので差があり、国内でも車種別割引政策を行っている」と反論した。

定価販売がややもすると市場競争を阻害しかねないという点で公正取引法が禁止している‘再販売価格維持行為’に該当するのでという点についても論議がおきている。公取委は「現代車と代理店間の取引が売買ではなく委託販売方式であるため法違反に該当しない」という意見だが、パク議員は「売り場展示用車両の返品と代金決済方式、企画販促費用の代理店負担有無などを総合的に判断し、純粋な委託販売かをきちんと確かめても見ずに公取委が恣意的判断を下した」と対抗した。

公取委は2007年、ディーラーらの価格割引禁止を強制したベンツ コリアに是正措置を下した経緯がある。当時、ベンツ コリアは売り値を各ディーラーに通知し、これに反すればペナルティを賦課して問題になった。これまた輸入車と国産車の販売方式の差異のためということができるが、消費者としては理解し難い。

専門家たちは現代・起亜車が国内市場での独占的地位を踏み台として国内販売車両価格を急に上げたことに対し消費者の不満が底流にあると見ている。2011年式新型ソナタ(YF)プライム(自動変速機基準)価格は2345万ウォンだが、2000年式EFソナタ2.0 DLX自動変速機モデルは1482万ウォンであり10年間の価額上昇率が58%に及ぶ。アバンテの場合、米国販売価格が去る10年間(2000~2009年)に23%上がったのに比べ、国内売り値は75%も急騰した。

キム・ピルス大林大教授(自動車学)は 「車両販売価格を少し下げるなど国内消費者に対する配慮を通じて信頼度を高めた状況で制度を施行するべきだった」と話した。
ファン・ボヨン記者 whynot@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/car/477484.html 訳J.S