原文入力:2011-04-10午後08:44:32(1557字)
蟻(訳注:少額投資家)も参入できる‘ドル先物ETF’相次ぐ
ウォン強勢・劣勢予測…両方向ともに投資可能
ハン・クァンドク記者
←為替レートとインバース推移
1100ウォン台崩壊した為替レートの行方に関心が集まっている。ウォン-ドル為替レートが1020ウォンまで下がる可能性があるという展望も出てきた。変動性が高まっている外国為替市場に、日本の‘渡辺夫人たち’のように韓国の個人投資家も簡単に接近できる方法はないだろうか?
今年に入りドル先物を基礎資産として構成した上場指数ファンド(ETF)が相次いで出てきた。上場指数ファンドはファンドでありながら株式のように証券市場に上場され、いつでも売り買いできる商品だ。個人がドル先物に直接投資しようとすれば口座開設証拠金だけで1500万ウォンが必要だが、上場指数ファンドは株価が1万ウォン台で1週単位で取り引きされるため少額投資家でも参加できる。
現在、韓国取引所ではドル上場指数ファンド2種が取り引きされている。去る2月24日に上場された‘KOSEF米国ドル先物’は名前のとおりドル先物指数の動きに連動する。為替レートが上昇(ドル強勢、ウォン貨劣勢)になればこのファンドの価格も上がる。国内株式市場の流れと最も反対に動く資産がドルであり、2007年1月から2010年9月までの期間に-0.573の相関関係を示した。したがって証券市場が下落反転する時に備えた分散投資の観点でも有効だ。
ところで今のように為替レートが下落(ドル安、ウォン強勢)という場合には損失を見る。‘KOSEFドル先物’は上場初日の株価が1万2500ウォンであったが現在はこれより約500ウォン程度安く取り引きされている。
それで為替レートが下がった時に収益を得ることができる商品が出てきた。去る1日に取引所に上場された‘KOSEF米国ドル先物インバース’だ。 インバースという言葉からわかるとおり、このファンドは為替レートが下がれば株価は逆に上がる。前出の‘KOSEFドル先物’とは逆方向に動くということだ。ドル先物を売却するポジションで設計されているためだ。今のように韓国ウォン価値が強勢を示す時に有利な商品だ。
また、ドル貨基準で表示され、為替レート変動に露出している国外ファンドに加入した投資家なら、このファンドを為替ヘッジ用として活用できる。ドル安によるウォン通貨換算損失をこの商品から出る収益で相殺できるためだ。
何よりも個人もドル安が予想される時に投資できる道が開かれたことに意味がある。ドル インバース ファンドを購入しドルを売却する効果を得ることにより収益を出せるということだ。為替レートの上昇だけでなく為替レート下落という両方向に全て投資できるようになったわけだ。
この2種の上場指数ファンドはドル先物証拠金を除く約90%の資金を債権に投資する。市中金利水準の収益をおまけとして得られるという話だ。但し、利子所得と為替差益に対しては課税される。まだ取引量が数千株に過ぎず適時に売り買いすることに制約が伴ったり価格形成が細目になされない危険性もある。イ・ジュンホ東洋総合金融証券研究員は「変動性が激しい市場勢のために通貨関連商品を代案投資対象に考慮する価値はあるが、相当数の上場指数ファンドが十分に流動性供給が正しくなされているかを見渡してから投資する必要がある」と指摘した。 ハン・クァンドク先任記者 kdhan@hani.co.kr
※渡辺夫人:日本の東京為替市場取引の30%を占めると言われる日本の平凡な個人投資家を指す言葉で、ファイナンシャルタイムズが用いたことで有名になった。(訳注)
原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/stock/472310.html 訳J.S