金利が上昇傾向にある中、韓国国内の金融部門のぜい弱な部分とされる自営業者の債務滞納問題が深刻化する兆しがみられる。半導体を中心とした輸出大手企業は好況を謳歌する一方、内需分野では景気の減速が続いているため、金利上昇は自営業の領域を圧迫している。自営業者の滞納率はすでに高く、さらに自営業を取り巻く現在の経済状況や今後の見通しも暗いため、滞納率はさらに高まるとみられる。
4日に韓国銀行の経済統計システム(ECOS)の資料を確認すると、自営業者に限った「将来景気見通し消費者心理指数(CSI)」は7月が87、8月が83、9月が82で、下半期に入って以降3カ月連続で下落していた。将来景気見通しCSI(基準=100)は、調査対象者が現在の状態と比較して6カ月後の景気をどう見込んでいるかを示すもの。物価を圧迫するほど成長の勢いが強いという経済全般の状況とは対照的であり、同期間の給与生活者心理指数(93、91、93)、全体の指数(92、89、90)とも異なる様相を呈している。自営業者と給与生活者の景気見通しCSIの差は次第に広がり、9月には11ポイントに達している。
生活状況見通し心理指数においても、自営業者と給与生活者の格差は大きい。自営業者の指数は6月(93)に一時上昇したものの、その後は前月と同一または下落で、9月には91にまで下がっている。給与生活者の指数は、今年は4月(95)を除くとすべて100を上回っており、9月にも101を記録している。内需部門の中でもぜい弱な分野とされる自営業は低迷しており、将来の見通しも悲観的であることを示している。
韓国銀行金融安定局のイム・グァンギュ局長は「自営業者の滞納率は一般家計の滞納率に比べて高くなっており、貸付金利が上がれば(滞納率は)さらに上昇する可能性が高い」と語った。市場金利は国内外ともに上昇傾向にあり、さらなる上昇を予想する声も強い。世界の金利の中心とされる米国の10年物国債の利回りは、9月15日から心理的な抵抗線と呼ばれていた5%を超えて高止まりしており、国内外の金利上昇を主導している。
韓国国内の市場金利はすでに大幅に上昇している。韓銀の集計によると、銀行業界の住宅ローン金利は8月時点で4.66%となり、「レゴランド事態」直後の2022年11月(4.74%)以来の高水準となっている。一般信用貸付金利は6.33%で、2024年1月(6.38%)以来の高水準だ。韓国銀行が7月と8月に連続して政策金利を引き上げたことが影響したとみられる。米国の金利上昇が続き、韓銀も年内にさらなる利上げに踏み切る可能性が取り沙汰されているため、貸付金利の上昇は当面続くとみられる。
韓国銀行の集計基準でぜい弱(多重債務者、所得下位30%、信用スコア664点以下)とされる自営業者の滞納率は、6月末時点で12.71%に達していた。該当する自営業者は41万1000人で、債務規模は119兆2000億ウォン(約14兆円)ほど。ぜい弱な自営業者の滞納率は、2022年第2四半期には4.93%程度だったが、その後は上昇が続き、2023年第4四半期(10.07%)以降は常に10%を上回っている。コロナ禍以降に積み重なった債務負担が解消されていない中、内需の低迷のせいで返済余力を確保できていないためとみられる。
イム・グァンギュ局長は「ぜい弱な自営業者の債務(41万人、約119兆ウォン)は、4000兆ウォン(約471兆円)にのぼる全体の債務に比べれば大きくないため、金融システムの不安問題を語るべき事案ではないが、金融機関、特に非銀行金融機関の資産の健全性に影響を及ぼす恐れがある」と述べた。