サムスン電子が発表した過去最高の業績にもかかわらず、KOSPI(韓国総合株価指数)が2日連続で暴落し、「半導体好況が下降に転じること(ピークアウト)」への不安感が市場に広がっている。サムスン電子とSKハイニックスの影響力が絶大なKOSPIは、半導体のピークアウト見通しに伴い、激しく揺れ動いている。
8日、KOSPIは前日に比べ5.35%安の7246.79で取引を終えた。終値ベースで7500ラインを下回ったのは、6月8日(7484.41)以来1カ月ぶりのことだ。その間、KOSPIは場中に9385.59まで急騰したが、この日は7186.21まで下落した。1カ月の間、最高値と最安値の差が2000ポイント以上も開く、ジェットコースターのような激しい動きだ。サムスン電子は前日に比べ6.25%安の27万7500ウォン(約2万9900円)、SKハイニックスは5.68%安の207万6000ウォンの終値を記録した。
最近、KOSPIを揺るがしているのは、半導体のピークアウトへの懸念だ。前日、サムスン電子が第2四半期に90兆ウォン近い営業利益を記録し、過去最高の業績を上げたものの、メモリ半導体が同水準の利益を持続できるかどうかに不安が残っているためだ。この日、キウム証券はサムスン電子の目標株価を従来の43万ウォンから39万ウォンに引き下げた。キウム証券は、メモリなどの部品価格の上昇に伴い需要が減少するのではないかという懸念が現実化しつつあるとみている。最近のアップルの製品価格引き上げをめぐる論争が代表的な事例だ。
これに加え、中国企業との競争も激化すると予測されている。キウム証券のパク・ユアク研究員は、「(サムスン電子の)1株当たり純利益(EPS)の成長率が大幅に鈍化する下半期には、『メモリ産業の変化要因』により株価の変動性が高まるだろう」と予想した。FnGuideによると、米国・イスラエルとイランの戦争勃発直後だった3月初旬以降、証券会社がサムスン電子の目標株価を引き下げたのは今回が初めて。
サムスン電子の目標株価を維持した証券会社も、今回の業績が半導体のピークアウトの懸念を解消できなかったとみている。ユジン投資証券のソン・インジュン研究員は、「今や株式市場の視線は短期的なアーニングサプライズ(予想外の好業績)を超え、業績の長期的な持続性に焦点が当てられている」と指摘した。
ただし、大半の証券会社は、今回の暴落が半導体の超好況の終焉を意味するものではないと分析している。これを受け、株式市場の関心は半導体の需要先であるハイパースケーラー(超大型データセンターを提供する巨大IT企業)に向かっている。IBK投資証券のピョン・ジュンホ研究員は、「7月末に行われるビッグテック(巨大テクノロジー企業)の決算発表と、人工知能(AI)投資に関する今後の計画が重要になるだろう」と語った。グローバル投資銀行(IB)のモルガン・スタンレーは、前日に顧客に送付したレポートで、「ハイパースケーラーが投資の増加ペースを調整しはじめれば、半導体の業績期待も同時に低下する可能性がある」という判断を示した。
有価証券市場の時価総額の半分を占める2銘柄の株価が揺れ動いたことを受け、KOSPI全体の変動性も極めて大きくなった。前日に続き2日連続で売りサイドカーが発動されており、買い・売りを合わせて今年で33回目となる。この日が今年に入って126回目の取引日であることを考えると、4日に1回のペースで発動されている。未来アセット証券のキム・ソクファン研究員は、「2000年以降、KOSPIが2取引日の間に10%以上下落した事例は計8回にすぎない。インターネットバブル、9・11テロ、世界金融危機など、そのほとんどが市場のシステミックリスクが大きく浮き彫りになった局面だった」とし、「今年のKOSPI上昇の主な原動力が半導体だっただけに、半導体のピークアウトへの懸念が直ちに指数全体の変動性の拡大につながった」と指摘した。
悪材料に敏感になっている中、米国とイランの間の対立が激化し、投資心理をさらに萎縮させたものとみられる。大信証券のイ・ギョンミン研究員は、「中東地域での軍事衝突により国際原油価格と国債利回りが上昇し、リスク選好心理がさらに萎縮した」と分析した。