韓国市場で急上昇していた中国の電気自動車(EV)大手のBYD(比亜迪)の5月の販売台数は、前月比で半分にまで減少した。4月には2023台が売れ、レクサス、ボルボ、アウディなど輸入車強者を押しのけて輸入車販売台数全体で4位に上がったが、1カ月で49%減少し7位(1032台)に後退した。BYDコリアは「世界中で原油価格の変動性が高まる中、EVへの需要が増加した。韓国を含む多くの国で(需要が)供給を上回る現象が見られている」と述べた。供給が需要に追いつかず、車両の納入が遅れているだけで、上昇傾向が鈍化したわけではないということだ。BYD側は国別の供給量は明らかにしなかった。
供給不足が主な原因かどうかは6月の販売量の推移などによってさらに明らかになるだろうが、まずBYDの海外販売が急増したことは確かだ。BYDは5月に中国を含むグローバル市場で37万6990台を販売し、そのうち16万177台(42.5%)が海外販売分だ。海外販売は前年同期比で80.7%急増した。1月から5月までの累計販売台数は140万5039台(海外販売は61万4470台)で、輸出の割合は43.7%に達している。EVの中国国内市場が停滞段階に入った状況で、国外輸出へ販売戦略を転換した結果だ。
輸出の成長は、世界の自動車メーカーの勝負所である欧州市場で際立っている。100%の関税と販売制裁により中国のEVのシェアが0%台にとどまる米国市場や、政府の支援を受けて自国企業が圧倒的優位を占める中国市場とは異なり、欧州市場は比較的公正な競争が可能だ。ただし、欧州連合(EU)は中国のEVに対し最大45%の報復関税に加え、最低価格制度やクオータ制を適用している。それでも、中国企業はバッテリーなどの重要部品を内製化するなど、強力なコスト競争力でこれらを相殺している。欧州自動車製造協会(ACEA)の月次集計によると、BYDは4月に前年同月比で114.5%増の2万7008台を販売した。1月から4月までの累計販売台数は10万1221台で、前年同期比で143.9%増加した。市場シェアも1年で0.9%→2.2%と、2倍以上に拡大した。同期間における現代自動車・起亜の欧州市場シェアは8%→7.5%(34万8582台)に減少した。
BYDコリアは、26日に釜山のBEXCOで開催される「2026釜山モビリティショー」に出展する。BYDコリアは10日、「(韓国の)国内消費者とのコミュニケーション強化、韓国市場に対する長期的意思と責任感」を強調した。韓国で中国製EVに対する否定的イメージを払拭することに注力するという趣旨だ。全国に18カ所のサービスセンターを持つBYDコリアは、年末までに26カ所に拡大する目標を立てた。