「予想していたことだ。当然の結果だ」
人工知能(AI)分野の碩学であるシカゴ大学のベン・ジャオ教授は、最近のAI関連の技術株の暴落について意見を聞くと、待っていたかのようにこう述べた。彼はこのかんの生成AIブームが、投資金を誘致し株価を引き上げるための「燻製ニシンの虚偽」(レッド・ヘリング、情報の受け手の注意をそらすための騙し)と主張してきた。
ベン・ジャオ教授は7日、ハンギョレとの電子メールによるインタビューで「多くの人が生成AIは魔法のような利益をもたらすという展望を持ったが、何も実現されなかった」とし、このように述べた。1月のハンギョレとの別のインタビューでも「生成AIに途方もない投資金が集中し株価も跳ね上がっているが、バブルがかなり大きい。誇大広告とマーケティングの文句だけがあふれている」と主張している。AIブームが吹き荒れていたときに早くもバブル論を提起していたわけだ。
最近米国を中心に現れた証券市場暴落の背景には、AIバブル論がある。莫大な投資に比べて収益が生まれないというのがバブル論の主な論拠だ。実際、最近の暴落を主導した銘柄もAIチップの代表走者であるNVIDIA(エヌビディア)をはじめ、インテル、アップルなどAI関連企業だ。
ベン・ジャオ教授は「AIを前面に掲げた企業は実績を出せずにいるが、だからといってこのまま投資が途切れれば数十億ドルの損失を被るほかはない状況に直面している」として「(AI関連の)株は一定期間にわたり過度に買収されたので、現在の価格変化は正常な市場力学」だと話した。また「生成AI企業の期待外れの収益は実際の状況であり、他の人々が努力して作った成果物を集めて『私は天才だ』と誇示する生成AIコンテンツに対する社会の反発も実際にある」と付け加えた。