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ASML、実績に「暗雲」…米国の制裁にも、中国依存さらに高まる

登録:2024-04-19 09:14 修正:2024-04-19 09:35
/ロイター・聯合ニュース

 オランダのASMLの今年第1四半期の受注実績は、市場の期待をはるかに下回った。今後の実績に暗雲が立ち込めているだけに、同社の売上の半分を占める中国の需要が引き続き支えてくれるかに関心が集まっている。

 オランダの半導体装置メーカーASMLの18日の発表によると、同社の今年第1四半期(1~3月)の売上高は52億9000万ユーロ(約8700億円)、営業利益は13億9140万ユーロ。それぞれ前年同期より21.6%、36.9%の減で、同社が1月に提示した見通しどおりの実績だ。

 市場は、将来の実績の不確実性が大きいことに注目している。ASMLの今年第1四半期の受注金額は36億1100万ユーロで前年同期とほぼ同じだったが、前期と比べると60.7%減。証券業界は50億ユーロほどを見込んでいたが、これも大きく下回った。需要が十分に回復するまで台湾TSMC、米国インテル、サムスン電子などの主な半導体メーカーが装置の注文を保留していることが影響したと推定される。その影響でASMLの株価は、17日(現地時間)のニューヨーク証券市場の終値が前日より7.1%下落の907.61ドルとなった。

 ASMLの中国への依存度も関心事だ。同社の第1四半期の装置売上のうち49%は中国でのもの。前期の39%と比べても大幅に上昇している。米国の制裁によって極端紫外線(EUV)露光装置のような最先端の装置を輸入できない中国企業が、代わりに旧型の装置を大量に購入した結果だと分析される。同社は「中国の需要は堅調だ」とし、「(最先端の代わりに)汎用半導体の生産量を増やしているため」だと説明した。

 米国政府は、すでに購入された装置の維持・補修サービスも制裁対象に含めるかどうかを検討している。ASMLの維持・補修サービスがないと装置の使用が難しいことが知られている。同社は、「(米国とオランダ)政府がその事案を議論している」とし、「今は中国に対するサービス提供には何の制限もない」と語った。

イ・ジェヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/1137189.html韓国語原文入力:2024-04-18 16:17
訳D.K

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