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韓国、GDPに占める家計負債108%…26カ国中最大の上昇率

登録:2023-10-03 22:16 修正:2023-10-04 14:05
「低金利の時期に住宅ローンが大幅増」
ソウルのある都市銀行の融資広告/聯合ニュース

 この5年間で韓国の国内総生産(GDP)に対する家計負債の割合は急激に高まり、比較が可能な26カ国の中で最大の上昇率を記録していた。不動産関連の借金が急速に増えたためと分析される。

 国際通貨基金(IMF)が先月アップデートした「世界の負債データベース」を3日に確認したところ、韓国のGDPに対する家計負債の割合は昨年末現在で108.1%(小数第二位を四捨五入)。前年末(108.3%)に比べて0.2ポイントの小幅な下落だが、依然として高い水準だ。

 5年前の2017年(92.0%)と比べると16.2ポイント上昇しており、IMFが民間の負債(家計・企業)データを集計している26カ国の中で唯一、2桁台の上昇幅を記録している。スロバキア(9.1ポイント)、日本(7.7ポイント)、ヨルダン(6.0ポイント)、ルクセンブルク(3.9ポイント)などが続く。家計負債比率そのものもスイス(130.6%)に次いで2位。2017年は26カ国中7位だった。

韓国のGDPに対する家計負債の割合の推移//ハンギョレ新聞社

 米国、カナダ、オランダ、英国、オーストリア、デンマーク、ノルウェーなどは逆に、5年前と比べて家計負債比率が下がっている。これらの国は2020~2021年に家計負債比率が大きく上昇したが、その後下落。例えばカナダは2020年の115.6%から2022年には104.9%に下がっており、2017年(106.3%)より低い。

 韓国は主に不動産関連の負債が家計負債の増加をけん引していると分析されている。現代経済研究院のチュ・ウォン経済研究室長は「ほとんどの主要国ではコロナ禍以降、所得が増えた家計が借金を返済したため負債比率が低下したが、韓国の家計は低金利の中で住宅ローンが非常に増え、家計負債比率が高い水準を保っているとみられる」と語った。

 一方、韓国銀行の集計による昨年末現在の対GDP比家計負債は104.5%で、IMFの発表より低い。韓銀は国際決済銀行(BIS)の基準に則って家計負債を計算しているが、IMFはこれに派生金融商品、商取引信用などの一部項目を追加して集計している。

 韓国銀行が6日に公式発表する今年第2四半期末現在の韓国の対GDP比家計負債は101.7%と予想される。第1四半期の確定値である101.5%から0.2ポイントの上昇だ。

アン・テホ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1110675.html韓国語原文入力:2023-10-03 16:53
訳D.K

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