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昨年の対韓海外直接投資が過去最高規模に

登録:2022-01-11 05:20 修正:2022-01-11 07:22
1年前より42%増の295億ドル 
産業部「経済回復・サプライチェーンの拡充に貢献」
大韓貿易投資振興公社(KOTRA)の「海外直接投資統計」ページ//ハンギョレ新聞社

 ドイツ生命科学企業のサトリウスは、仁川(インチョン)経済自由区域の松島(ソンド)国際都市にバイオ医薬・原材料・副資材生産施設を建てるため、昨年第4四半期に3億ドルを投資した。これに先立ち、第2四半期には米化学メーカーのデュポンが3千万ドルを投資し、忠清南道天安(チョナン)工場に極端紫外線(EUV)用フォトレジスト開発・生産施設を構築した。EUV用フォトレジストは、日本の輸出規制強化の3大主要材料のうち、まだ国産化に至っていない唯一の品目だ。

 昨年1年間、韓国に対する海外直接投資(FDI:外国資本による対内直接投資)の実績は、「届け出ベース」で前年に比べて42.3%増えた295億1千万ドルだった。産業通商資源部(産業部)が、海外直接投資統計システムや海外直接投資研究センター、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)の資料を基に分析し、10日まとめた結果だ。昨年の実績は1962年に関連統計を取り始めて以来、過去最高規模。「実行ベース」では57.5%増の180億3千万ドルで、これも過去最高を記録した。これまでの最高記録である2018年の269億ドル(届け出)、174億5千万ドル(実行)よりそれぞれ9.7%、3.3%多い。

 産業部は「コロナ禍でも輸出に続き、海外直接投資まで過去最高の実績を達成し、経済回復とサプライチェーンの拡充に貢献した」と評価した。サプライチェーン、ワクチン・バイオ、水素経済への投資流入で、産業・エネルギー政策と連携しながら質的にも良好だったと付け加えた。

 海外直接投資は届出額ベースで、サービス業で64.2%増え、製造業では16.2%減少した。その他の業種は122.9%増加した。その他の業種は1次産業(農業、畜産、水産、鉱業)、電気・ガス・水道・環境浄化業などだ。

 サービス業への投資額は235億7千万ドルだった。情報通信(317.2%)、卸・小売り(139.1%)、事業支援・賃貸(833.0%)で主に増えた。製造業への投資は50億ドルで、半導体製造業(81.8%)や製紙・木材(833.4%)、金属(77.2%)業種で大幅に増えた。減少したのは繊維・織物・衣類(-97.4%)や食品(-42.3%)、機械装備・医療精密(-18.5%)だった。

 国別投資額(届出額ベース)を見ると、米国が52億6千万ドル、欧州連合(EU)28カ国が128億ドル、中華圏(中国・香港・マレーシア・台湾)が75億4千万ドル、日本が12億1千万ドルだった。米国(-0.9%)は前年より減少し、EU(169.0%)と日本(52.8%)は増加に転じた。中華圏は38.1%増えて増加傾向が続いた。

 届出額ベースで、グリーンフィールド型は24.7%増の180億9千万ドル、買収・合併(M&A)型投資は83.2%増の114億2千万ドルだった。いずれも2020年の減少から2021年の増加に転じた。グリーンフィールド型投資とは、工場や事業場を新たに建設する方式を指す。

 外国人投資促進法により海外直接投資(対内)の種類は様々であり、株式または持分を所有する場合は「投資金1億ウォン(約970万円)以上で、株式総数や出資総額の10%以上を占めるもの」をいう。通常の証券投資は含まれない。

キム・ヨンベ先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1026659.html韓国語原文入力: 2022-01-11 02:34
訳H.J

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