東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国の多くは韓国より経済規模は小さいが、はやい成長を見せている。こうしたASEANの市場の開放に向けて、文在寅(ムン・ジェイン)政府は新南方政策の一環として地道に力を入れてきた。
26日、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)が発表した「ASEAN10カ国ファクトシート」報告書によると、今年のASEAN加盟国の国内総生産(GDP)成長率(推定値)は、ラオス7.0%、カンボジア6.8%、ミャンマー6.8%、フィリピン6.6%、ベトナム6.5%の順で、加盟国の半分が6%を超え、インドネシア5.1%、ブルネイ5.1%、マレーシア4.6%、タイ3.9%など、下位の諸国も2009年の世界経済成長率(2.9~3.2%)の予測値を優に超える。韓国より1人当たりのGDP水準が高いシンガポールだけが韓国と近い2.5%の成長率を示した。人口構造も同様に、シンガポールやタイ、ブルネイを除けば、全て若い層の人口の多いピラミッド型であり、潜在成長率が高い。
政府はこのように成長しているASEAN市場を開くために、特に努力してきた。先月、実質的交渉を終えた韓国・インドネシアの包括的経済連携(CEPA)は25日に釜山で最終妥結され、ASEAN加盟国と韓中日3カ国・オーストラリア・ニュージーランドが参加する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)も4日に協定文の妥結を宣言した。今年4月に推進することに合意した韓・フィリピン自由貿易協定(FTA)は、釜山を訪れたフィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領と文在寅大統領の25日の首脳会談で、来年上半期の最終妥結目標に合意した。この日、産業通商資源部は韓・カンボジアのFTA共同研究の開始を知らせた。ソン・ユンモ産業部長官はこの日、BEXCO(ベクスコ)で開かれたブリーフィングで「ASEANで今後韓国企業の進出が急増する可能性の高い国家を戦略的にターゲットとし、FTAを拡大していきたい」と述べた。