本文に移動
全体  > 経済

コーロン会長、退任を電撃発表「青年イ・ウンヨルに戻って新しい操業の道へ」」

登録:2018-11-29 09:39 修正:2018-11-29 16:26
経営一線からの退陣を電撃的に発表 
「青年に戻って創業の道を行く」 
長男イ・ギュホ常務、COO専務に
コーロンのイ・ウンヨル会長=コーロングループ提供//ハンギョレ新聞社

 「金の匙をくわえて生まれたおかげで、他の人に比べ特別に生きてきたが、それだけ責任の重さも感じた。これまで金の匙をくわえ続けて歯にひびが入ったようだが、もうその特権も責任も下ろすことにする」

 コーロングループのイ・ウンヨル会長が来年1月1日からグループ内の全ての役職を辞任すると、コーロングループが28日明らかにした。創業者のイ・ウォンマン会長の孫であり、イ・ドンチャン名誉会長の息子であるイ会長は、1977年に(株)コーロンに入社した後、1996年から会長として経営の一線にあった。コーロングループはイ会長が辞任した後、新会長を選任せず、しばらくは専門経営者体制を維持するものと見られる。

 イ会長はこの日午前、ソウル市江西区(カンソグ)麻谷洞(マゴクドン)のコーロンOne&Onlyタワーで、200人余りの役員・社員が出席した「成功パズルセッション」の終了前に演壇に上がり、「来年からこれまで勤めた会社を離れる」とし、「今後グループの経営には関与しない」と述べた。イ会長の当該発言は、グループの役員や社員に生中継され、イ会長はその後社内イントラネットに上げた手紙を通じて辞任を公式化した。

 イ会長は手紙で「私はこれから青年イ・ウンヨルに戻って新しい創業への道を行く」とし、「1996年1月、40歳で会長職に就いた時、20年だけコーロンのハンドルを握ると誓ったが、さらに3年の歳月が過ぎた。時不可失(一度過ぎた時は再びは来ない)、今でなければ新しい挑戦の勇気を出すことができないと思い、離れることにする」と書いた。さらに「一寸先も見えない産業生態系の変化の波に乗れなければ淘汰される。私が自ら退いてこそ、本当に(会社に)変化が起こると考えた」と述べた。

 イ会長は(株)コーロンに入社した後、米国のニューヨーク、日本の東京など国外支社で主に勤務し、経営の授業を受けた。12年後の1985年に役員(理事)に昇進し、1991年に副会長を経て1996年に会長に就任した。就任直後に起きた1997年の通貨危機で、26の系列会社を15に減らすなど厳しい構造調整に踏み切り、会長在任中の2016年4月にはグループがソウル地方国税庁調査4局から税務調査を受け、検察に告発されるなどの試練もあった。

 イ会長が経営権を直接家族に引き継がず辞任するのは、他の財閥とはやや違う点だ。イ会長は、トップが死亡したり現実的に経営が不可能な時になったときに親族に経営権を継承する他の企業とは異なり、早い辞任を選んだ。

 コーロングループは長男だけが経営に参加し、娘や婿は参加しない明確な「長男継承」原則に従ってきた。この日発表した定期役員人事では、イ会長の長男のイ・ギュホ(株)コーロン常務が専務に昇進し、コーロンインダストリーFnC部門の最高運営責任者(COO)を務める。入社6年、常務昇進1年目の専務昇進だ。

 これに対しコーロンの関係者は「イ会長の父親であるイ・ドンチャン名誉会長も70代で退いた後、90歳を過ぎて亡くなり、普段から息子(イ・ウンヨル会長)が40歳になったら退くという話をしていたという」とし、「イ・ウンヨル会長も60歳で経営陣から退くと言っていたが、息子が若いので4年ほど長く会長を担った」と説明した。長男をグループの中核であるファッション事業部門の総括に任命することで、経営参加の経験を積ませ、自分は早めに一線から退く決定を下したということだ。

 今後、コーロングループの長期経営方向、大規模投資、系列会社間の協力および利害衝突などの主要経営懸案は、系列会社社長団協議体の性格を持つ「One&Only委員会」で処理される。One&Only委員会委員長はこの日、代表取締役社長に昇進した(株)コーロンのユ・ソッチン代表取締役副社長が担うことになった。2013年に(株)コーロンの専務として迎え入れられ、戦略企画業務を担当してきたが、昨年代表取締役副社長に抜擢昇進した。コーロングループは「ここ数年、世代交代人事を通じてより若く躍動的な最高経営者(CEO)ラインを構築してきた」とし、「若いCEOたちがグループの変化と革新を導いていくだろう」と明らかにした。

チェ・ハヤン、クァク・ジョンス記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/872113.html韓国語原文入力:2018-11-28 20:29
訳M.C

関連記事