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韓国政府「仮想通貨、過熱で賭博性高い」…取引沈静化するか

登録:2018-01-11 23:32 修正:2018-01-12 08:52
仮想通貨取引所の閉鎖も検討 
国内相場“キムチプレミアム”深刻 
詐欺など不法の兆候が少なくないと判断 
「バブル崩壊すれば個人損害は莫大」 
 
企画財政部「汎省庁で協議中」留保的態度 
「閉鎖すれば資金の国外流出憂慮」批判も
ビットコイン//ハンギョレ新聞社

 政府が仮想通貨の取引所自体を閉鎖する超強硬カードに言及したのは、仮想通貨市場の過熱の様相が続いていることに伴うものだ。一部では、政府の対応に明確な基準がなく一進一退したり、政府内の意見調整もはっきりせず右往左往しているという批判が出ている。

 11日、パク・サンギ法務部長官は、仮想通貨取引所の閉鎖方針が出た背景について「取引が投機や賭博と似た様相でなされている。“キムチ プレミアム”(という表現)がマスコミに登場するのも、韓国での取引が非正常だという国外の評価が下されたため」と明らかにした。仮想通貨の取引市場が、法が禁止している「私設賭博場」なので、その取引を仲介する取引所をなくすという意味だ。キムチ プレミアムとは、仮想通貨の韓国国内での相場が国際相場より高い現象をいう。

 パク長官は「バブルが崩壊すれば、個人が被る損害を考えるとその金額があまりにも大きく憂慮している」とも話した。法律用語を厳格に使う法務長官が「損失」ではなく「損害」という表現を使ったのも、現在の韓国の取引市場に詐欺など不法の兆候が少なくないという認識を隠然と表わしたものとみられる。

 これに先立って政府は昨年12月28日、汎政府仮想通貨対策会議を行なった後、法務部が仮想通貨閉鎖のための特別法制定を建議したと明らかにしたことがある。当時も政府が構想する多くの案の一つとして「取引所閉鎖」が検討される水準に留まった。経済部署では、仮想通貨には4次革命を牽引する触媒としての機能があるという認識の下に、市場を安定的に管理することに重きを置いてきた。だが、キム・ヨンボム金融委員会副委員長は「キムチ プレミアム現象が持続して、政府内の憂慮がさらに高まった。パク長官の発言のように、政府の対応方向が決められるだろう」と述べた。

ソウル市中区のあるビットコイン取引所の相場電光掲示板/聯合ニュース

 パク長官は関係部署間での意見の相違に対して「法務部は初めから(仮想通貨に)否定的見解を持ち、関連部署にそうした見解を伝達してきた。現在の法務部の立場の方向で部署間に意見の相違がなく、特別法制定方案が決められ施行もされるだろう」と話した。ただし、企画財政部は多少留保的な態度を見せた。キム・ドンヨン副首相兼企財部長官はこの日、パク長官の発言に対する立場を尋ねる記者たちの多くの質問に、何も言及しなかった。ト・ギュサン企財部経済政策局長は「法務部がすでに数回仮想通貨取引所の閉鎖に対する立場を明らかにし、汎省庁タスクフォースで現在協議中」と話した。

 一部では、政府内の混線が市場不安をさらに煽っているという批判もある。また、市場に対する理解が不足した法務部の強硬論のために超強硬対策が出てきたのではないかという憂慮もある。パク・ソンジュン東国大ブロックチェーン研究センター長は「取引所が実際に廃止されるならば、資金は外国に流出し、取引は陰性化しざるをえない」として「P2P(個人間)取引市場が開かれれば、ブローカーや詐欺師が出て来て、いっそう管理が層できなくなる憂慮があり、簡単な問題ではない」と話した。

キム・ギョンナク、キム・ヤンジン、パク・スジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/827390.html韓国語原文入力:2018-01-11 20:57
訳J.S

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