本文に移動
全体  > 経済

財閥ら‘兄弟の乱’はいつものメニュー

原文入力:2009-08-05午後10:50:12
20大グループ‘経営権・財産争い’調べてみれば
系列分離・経営継承 13ヶ所中 80%が‘骨肉相争’
兄弟争いが最多…総帥‘皇帝経営’支配構造のため

クァク・ジョンス記者

←20大財閥グループの骨肉相争現況(※クリックすればさらに大きく見ることができます。)

我が国財閥総師一家の‘骨肉相争’はきわめて特別で例外的なことだろうか?

<ハンギョレ>が5日錦湖アシアナグループの‘兄弟の乱’を契機に国内20大グループを対象に調査したところ、経営権や財産を巡って総帥一家間に争いが起きたグループが、そうではないところよりはるかに多いことが分かった。経営権や財産,系列分離などを巡って総帥一家の間に争いが少なくとも一回以上起きたところは錦湖アシアナ,韓進,斗山,現代,現代車,韓化,ロッテ,大林,三星,大韓電線など10ヶ所に達することが明らかになった。反面、系列分離過程で争うことがなかった所はLG,GS,LSなど3ヶ所だけだ。

残るSK,現代重工業,STX,CJ,東部,新世界,暁星など7ヶグループは系列分離がまだ終わらなかったり、2・3世の年齢が幼く経営権継承や相続がなされていない所だ。一部は息子が一人だけで最初から争いの素地がない所もある。結局、経営権継承,財産分配,系列分離がなされた13ヶグループ中で争いがあった所は10ヶで、ほとんど80%に達するわけだ。

血族争いを体験したグループを類型別に調べれば、‘兄弟の乱’を体験したところが錦湖,韓進,斗山,現代,現代車,韓化,ロッテなど7ヶ所で最も多い。特に錦湖と韓進は現在も兄弟間の争いが進行中だ。財界1位の三星は1960年代末と70年代初めにかけた経営権継承過程で創業者のイ・ビョンチョル会長と長男のイ・メンヒ氏間に葛藤があったし、三男のイ・ゴンヒ会長に継承がなされた後にも兄弟・甥との系列分離過程で大小の葛藤が拡大した。また大韓電線は父子の間で、大林は叔父と甥の間に争いがあった。

系列分離過程で争うことがなかったLG,GS,LSなどは皆LGという一根から分かれて出た‘汎LG系列’だ。ク氏とホ氏、2つの大株主一族の同業という特有の経営体制を58年も維持してきたLGは、経営権と財産を巡る争いの絶えない国内財界で大きな雑音なしに大規模分家を成し遂げた唯一の事例だ。チョン・サングクLG副社長は「2つの一族の美しい離別が可能だったのは人の和と譲歩精神,儒教的家風による位階秩序,徹底した財産比率遵守,後継者に対する徹底した能力検証のおかげ」と話した。

財閥総師一家の争いがさらに増える可能性も排除することはできない。財界3位のSKはチェ・テウォン会長への経営権継承がなされたが、兄弟・いとこ間の系列分離が相変らず宿題ろして残っている。特に創業者のチェ・ジョンゴン会長の子弟らのチェ・シンウォンSKC会長とチェ・ジェウォンSKケミカル副会長との分離がカギだ。SK内では‘兄弟経営’で周囲の羨望をかった錦湖や斗山が相次いで紛争にまきこまれたことを他山の石としなければならないという話が急速に増えている。SKのある高位役員は「総帥一家はもちろん周辺で補佐する専門経営者らが目の前の利害関係よりはもう少し長い観点を持って賢明さと自制力を発揮しなければならない」と話した。暁星もチョ・ソンレ会長の息子三兄弟が皆40代なので、継承問題が当面の課題だ。残るSTX,CJ,東部,新世界は息子が1人ずつで現代重工業だけ息子が2人だ。

韓国財閥の血族争いが多い理由としては、総師らが絶対権限を行使するいわゆる‘皇帝経営’に象徴される後進的支配構造が挙げられる。総帥の2・3世であっても経営能力に対する客観的検証を通じ後継者や経営者を選定するシステムがない場合は、決定権を握った総帥が突然死んだり、総帥一家内で異見が生じれば直ちに大きな混乱が起きるということだ。これは投資家と役職員,取引企業など数多くの利害関係者がいる企業を、あたかも個人財産のように思う認識ともかみ合っている。全経連のある幹部は「絶対権限を行使する総帥一家内で内紛が起きればサラリーマンの専門経営者らが調整,牽制するのは事実上不可能だ」と話した。 クァク・ジョンス大企業専門記者jskwak@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/369695.html 訳J.S