本文に移動
全体  > 経済

世界の億万長者数、米国追い抜き中国人が1位

登録:2016-02-26 08:59 修正:2016-02-27 08:26

新規参入99人のうち90人獲得
富豪多い10大都市も5カ所
不動産・企業公開が要因
韓国の億万長者は31人…15位

10億ドル以上の財産所有者//ハンギョレ新聞社

 10億ドルを超す財産を持つ全世界の億万長者の中で中国人が最も多いことが分かったと中国の研究所が発表した。昨年、99人が新たに「10億ドルクラブ」に名を連ねたが、このうち90人が中国人だった。

 中国の胡潤研究院は24日出した報告書で、香港、台湾を含めた中国の億万長者の数は568人になり、米国(535人)を上回ったと明らかにした。香港は60人、台湾は34人だった。2004年から発表されてきた同研究院の年次「億万長者リスト」で、中国人が米国を上回ったのは今回が初めてだ。

 中国、香港、台湾の国籍ではなく華僑まで含めば、中国系の億万長者は630人に急増する。華僑富豪の国籍は、シンガポール(20人)、インドネシア、マレーシア(各10人)、米国、フィリピン、タイ(各8人)、カナダ、フランス(各1人)だった。

 最も多く富裕層が住む都市も中国だった。北京(100人)では昨年、前年比32人の億万長者が新たに生まれ、地道に1位を守ってきたニューヨーク(95人)を初めて追い抜いた。ロシアのモスクワが3位に上がったのに続き、香港、上海が4、5位を占めるなど、富豪が多く住む世界10大都市の中で、中国の都市が5カ所(深セン7位、杭州9位)もあった。

 韓国の10億ドル以上の億万長者は、李健煕(イゴンヒ)サムスン会長ら計31人で、世界で15番目。このうちソウルに27人が住み、ソウルは14番目に億万長者が多く住む都市だった。

 昨年下半期以降に繰り返された中国の株価暴落と景気減速への懸念の中でも、中国富豪らの財産形成が加速化できた原因は、大きく二つ考えられる。第一は、人口集中と政府の活性化政策に支えられ急騰する不動産市場だ。中国の富豪のうち、業種別では不動産業(117人)が断然1位で、製造業(94人)、技術産業(68人)などが後に続く。第二は、2014年以降、アリババ、大連実徳など大型企業の企業公開が相次ぎ、大株主らの資産が大きく増えたことにある。米経済誌フォーチュンは胡潤を引用し、「中国の企業公開は当局によって抑制されてきたが、最近急増したのも一因」と分析した。

 ルパート・フゴワフ胡潤研究院代表は「中国の富豪は、景気鈍化に対応して資産を分散させており、今年も財産規模が激減しないだろう」とし、「製造業や金融、技術産業分野でさらに多くの億万長者が誕生するとみられる」と述べた。ここに財産隠匿で政府統計に表れないケースも考慮すると、中国の億万長者数はもっと多い可能性があるというのが胡潤の説明だ。

 中国最大の富裕者は王健林・実徳グループ会長だ。王会長は260億ドルの財産があり、前年より12ランク上がった世界21位の富豪に名を連ねた。過去の調査で中国系1位だった李嘉誠・長江グループ会長は、財産が22%ほど減少し、世界23位だった。李兆基・恒基兆業グループ会長(27位)、馬雲アリババグループ会長(36位)など上位100人のうち中国人は8人だった。韓国人は李健煕会長(90位)が唯一100人の中に入った。

 自力成功型富豪のうち、中国の比重が69%にもなり、特に女性の自力成功型富豪124人のうち中国人が93人いた。

 世界最大の富豪はマイクロソフト創業者のビル・ゲイツ(800億ドル)で、バークシャー・ハサウェイのウォーレン・バフェット会長(680億ドル)とアパレルメーカー「ザラ」創業主のスペインのアマンシオ・オルテガ(640億ドル)が後に続いた。香港英字紙サウスチャイナ・モーニングポトスは「経済鈍化にもかかわらず、富豪の資産規模は9%増え、計7兆3000億ドルに達した」と報じた。

北京/キム・ウェヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-02-25 22:20

https://www.hani.co.kr/arti/international/china/732144.html 訳Y.B

関連記事