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韓銀が金利追加引き下げ?  実施されれば景気悪化のシグナルに

登録:2014-09-09 21:08 修正:2014-09-10 08:09
「景気回復速度 予想より緩慢」
一部ではさらに一段階金利引き下げを見込む
2か月連続の引き下げは前例乏しく可能性は低い
韓国銀行 //ハンギョレ新聞社

 秋夕(チュソク・中秋節)連休を控えた今月5日、ウリ投資証券は「韓銀の成長率下方修正が意味するものは基準金利の追加引き下げ」というタイトルの報告書を出した。 前日に韓国銀行が第2四半期(4~6月)の実質経済成長率暫定値が前分期に比べて当初速報値(7月)より0.1%低い0.5%(昨年同期対比基準3.5%)に終わったという発表に対する反応だった。 ウリ投資証券のカン・ヒョンチョル研究員はこの報告書で「9~10月中に(韓銀の経済成長率)年間展望に対する修正が避けられなく見える」として「これは金利追加引き下げの信号と解釈される素地が強くみえる」と明らかにした。

 加えて4日(現地時間)にヨーロッパ中央銀行(ECB)が基準金利を一か月ぶりに再び0.1%低い0.05%に下方調整したというニュースが重なり、韓銀が基準金利の追加引き下げに出るのではないかという期待感が高まったのは事実だ。 このような期待感の反映により3年物国庫債の収益率は5日には前日より0.03%低い2.51%で取引を終えた。 1%台序盤に留まっている低い消費者物価上昇率も金利追加引き下げによる負担を減らす材料として議論されている。

 だが、来る12日に開かれる韓銀金融通貨委員会で先月に続き金利追加引き下げ決定が出される可能性は極めて低いものと見られる。 韓銀が二か月連続で基準金利を引き下げた事例は2001年のいわゆる“ドットコム バブル”が崩壊した時と、2008年の世界金融危機時しかないためだ。 韓銀が追加で0.25%金利を引き下げるならば、基準金利が史上最低水準になり、世界金融危機時と同じになる。 だが、今は当時とは異なり年間成長率が3%台中後半と予想されるうえに、セウォル号事故以後に経済主導者である投資・消費心理が緩やかながら回復傾向を見せている。 金融投資協会が5日、債権専門家113人を対象に行ったアンケート調査結果でも、回答者の96.5%(先月18.3%)が今月の基準金利(2.25%)凍結を予想した。

 イ・ジュニョプ現代経済研究院経済動向分析室長は「景気回復速度が遅いので、今年中にもう一回基準金利を下げる必要があるとは考えるが、今月には下げないものと見られる」として「二か月連続で金利を下げれば、景気が良くないという否定的なシグナルを強く与えかねないためだ」と話した。

リュ・イグン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/654526.html 韓国語原文入力:2014/09/09 20:00
訳J.S(1195字)

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