原文入力:2010-06-10午後09:52:39(1576字)
発射137秒後 通信途絶
事故原因糾明 時間かかる模様
振動・衝撃によるものと推定
イ・グンヨン記者
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なぜ失敗したのか
ナロ号が発射2分余りで爆発し墜落したが、韓国航空宇宙研究院(航宇研)は明確な原因分析結果を出すことはできなかった。イ・ジュジン航宇研院長は10日夕方、全南、高興郡のナロ宇宙センター プレスセンターで開かれた言論との一問一答で 「ナロ号上段の上下に設置した2台のカメラを通じ1段目燃焼区間で爆発が起きたと推定するだけで正確な原因は分からなかった」と話した。
■ 1段ロケット異常の可能性
ナロ号は発射後、3分49秒(229秒)で1段エンジン停止命令を受けることになっており、爆発が起きた137.19秒時点では1段燃料が継続燃焼している状態だった。昨年8月の1次発射失敗の原因であるペアリングが分離する3分35秒(215秒)より、はるか以前であり、1段ロケットの欠陥が事故原因である可能性が高いものと推測される。
イ院長は一日前の9日午後、消火装置の誤作動で噴出した100tの消化溶液の一部が1段エンジンに入り完全燃焼が起きる中で爆発したのではないかという推測に対しては「消化装置は原因を捜し出し措置した後にロシアと完ぺきな点検を終えた状態なので爆発事故とは関連がないと判断している」と話した。
また、昨年ナロ号1次企図時は発射体が垂直に上がり太平洋側に曲がる‘回避起動’をした反面、今回は垂直に上がっただけということが事故と関連性があるかとの質問には「回避起動は角度が違っただけで今年も正常になされた」と答えた。
この日の発射失敗後、韓国とロシア両国専門家たちは直ちに会議を開き事故原因について議論したが、具体的なデータが確保されず特別な進展を見ることができていないと伝えられた。両国技術陣はナロ号が爆発した後、公海上に落ちたことを確認し残骸を除去するために明確な座標を求めていると航宇研関係者は伝えた。
結局、ナロ号の失敗原因は専門家たちが正常に通信がなされた137秒までの各種受信データとカメラに含まれた映像などを土台に分析をした後に出てくると見られ、相当な期間がかかるものと予想される。
■無理な強行が災い呼んだか?
ナロ号の失敗は技術的欠陥が直接原因かもしれないが、教育科学技術部と航宇研が発射体起立遅延などの種々の問題点が発生したにも関わらず、無理に発射を強行したことも重要な一因と指摘されている。
航宇研は去る7日、発射体起立過程で不安定な電気信号が発見されたにも関わらず起立を強行した。すでに半日以上 日程に支障が出ていたが、翌日の8日に発射模擬練習(リハーサル)をそのまま進行した。9日には消火装置の誤作動で消化液が噴出し発射運用が中断されたが、明確な原因を明らかにするより関連部品をまるごと交換し10日発射を強行した。また、10日午前にもナロ宇宙センター上空に雲が多量に立ち込めるなど気象状況が最適状態ではないにも関わらず空軍航空機まで動員し発射を推進した。
研究員らが相次ぐ徹夜作業で疲れ果てている状態なのに発射が強行され‘別の目的があるのではないか’という推測まで産んでいる。実際にこの日午前まで参観可否が確実でなかったチョン・ウンチャン国務総理が発射1時間前にヘリコプターに乗りナロ宇宙センターを訪問しもした。
高興/イ・グンヨン先任記者 kylee@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/425088.html 訳J.S