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検事の葬儀に行く時‘イ・ゴンヒ専用機’提供してくれた

原文入力:2010-02-01午前10:06:47(1506字)
キム・ヨンチョル弁護士の本にあらわれた '管理の三星’
三星事件 裁判長は、2002年の管理対象
検事の義理の兄弟に株式損失を補填したことも
イ前会長 "無料製品ばら撒いてライバル社つぶせ"

キム・ナムイル記者

←キム・ヨンチョル弁護士

"スチュワーデスが膝立ちできて接待した。同行した検事たちは不思議そうにきょろきょろ見回していた。" 100人余りが乗れる旅客機を16人乗りに改造したイ・ゴンヒ前三星グループ会長の専用機には、キム・ヨンチョル三星構造調整本部法務チーム長と数人の現職検事たちが乗っていた。後輩検事の葬式に急に行くことになり、イ・ハクス当時三星副会長がキム チーム長に会長専用機に乗れるようにしてくれたのだ。専用機に搭乗した検事たちと三星の間の関係を示すエピソードだ。

2007年10月、いわゆる‘三星秘密資金疑惑’を暴露したキム・ヨンチョル弁護士が去る29日<三星を考える>(社会評論)を出した。この本には‘管理の三星’がその間、裁判所・検察・国税庁など権力機関を相手にどのような形でロビーを繰り広げたのか、経営権を世襲する過程で証拠操作も厭わない様子が半導体回路のように精密に描写されている。

キム弁護士は何度聞いても衝撃的な法曹界管理実態を打ち明けている。その間、言及されなかった人々の実名をそのまま書いてあり論難も予想される。一例を挙げれば参加政府の時の2007年、キム弁護士の暴露後に大統領府側から国税庁長候補3人の‘検証’を彼に依頼したという。結論は "全て三星の管理対象" というものだった。裁判官も例外ではなかった。「判事と高校同窓の系列会社副社長が管理を受け持った。2002年には私と副社長,判事の3人で一緒にゴルフをすることもした」とキム弁護士は明らかにした。この判事は6年後にさく烈した三星事件で裁判長を引き受けた。三星エバーランド転換社債低価売却事件を受け持ったソウル中央地検の捜査が進まなかった当時、地検長の家には三星関係者が出入りし贈り物を持ってきたという内容も載せられている。

三星関連事件を受け持った部長検事の義理兄弟が三星証券に投資して蒙った損害を、三星が補填したという主張もある。また、ある最高裁判事には150万ウォンのいしもちセットを送ったこともあるという。送って‘まさか受け取りはしないだろう’と考えたが、いしもちは返送されてこなかったという。

キム弁護士は三星役員らがかかわった事件の後処理も引き受けたといった。役員らが1999年に性売買をして摘発され、検察の調査を受ける状況になるやキム弁護士がこれを‘処理’したが、当時三星は性売買をした役員と名前の似た役員までも米国へ逃避させたという話が出てくる。

本はイ前会長の帝王的な姿も詳しく紹介する。イ前会長は三星製品の販売量が競争会社に遅れをとるや‘すべての家庭に三星エアコンと冷蔵庫を無料で配り競争会社をつぶせ’という俄には信じられない指示を与えたりもしたとキム弁護士は主張した。

"偽りが勝ったからと言って真実になるのは嫌だ" ということを言うためにこの本を書いたというキム弁護士は 「半導体技術者より秘密資金技術者が好待遇を受けるということが話になるのか」と問うている。

キム・ナムイル記者namfic@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/402090.html 訳J.S