俳優ユン・ヨジョンが、韓国人俳優としては初めてアカデミー賞にノミネートされる快挙を成し遂げた。彼女が出演した映画『ミナリ』は作品賞や監督賞など計6部門にノミネートされた。
アカデミー賞を主管する米国の映画芸術科学アカデミー(AMPAS)は15日(現地時間)、ユーチューブの公式チャンネルを通じて、「第93回アカデミー賞授賞式」の候補を発表した。ユン・ヨジョンは映画『ミナリ』で、マリア・バカローバ(『続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画』)、オリビア・コールマン(『ファーザー』)、アマンダ・サイフリッド(『Mank(マンク)』)、グレン・クロス(『ビルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』)と共に助演女優賞にノミネートされた。
昨年のアカデミー授賞式では、ポン・ジュノ監督の映画『パラサイト 半地下の家族』が6部門にノミネートされ、作品賞や監督賞など4部門を受賞し、イ・スンジュン監督の『不在の記憶』が短編ドキュメンタリー部門にノミネートされたことはあるが、韓国の俳優がアカデミー賞にノミネートされたのは初めて。
ユン・ヨジョンは在米韓国人のリー・アイザック・ジョン監督の自伝的な映画『ミナリ』で1980年代に米国アーカンソー州に移住した韓国人家庭の孫たちの面倒を見に韓国から来たおばあさんのスンジャを演じた。『ミナリ』はゴールデングローブ賞や外国語映画賞など、90の映画賞を受賞したが、そのうち32賞はユン・ヨジョンの演技に贈られた。
「バラエティー」や「ゴールドダービー」など米主要メディアのアカデミー賞受賞予想で、ユン・ヨジョンはオリビア・コールマンと助演女優賞で1、2位を争っており、受賞への期待感が高まっている。ユン・ヨジョンが助演女優賞を受賞した場合、韓国人俳優としては初めての栄誉で、アジア系俳優としては1957年、『サヨナラ』の日系アメリカ人俳優、ミヨシ・ウメキ(梅木美代志)以来2番目だ。
また『ミナリ』は作品賞(プロデューサー、クリスティーナ・オ)、監督賞・脚本賞(リー・アイザック・チョン)、主演男優賞(スティーブン・ヨン)、音楽賞(エミール・モッセーリ)候補にも名を連ねた。6部門にノミネートされたのは、昨年の『パラサイト』と同じ記録だ。
これと共に在米韓国人エリック・オ監督が演出した韓国制作アニメーション『オペラ』も短編アニメーション部門にノミネートされた。エリック・オ監督はフィクサースタジオで『ファインディング・ドリー』や『インサイド・ヘッド』の制作などに参加したアニメーターで、個人の短編作品で世界の様々なアニメーション映画祭で受賞した。アカデミー授賞式は4月25日に行われる。