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“国内 近代建築物中 秀作”

原文入力:2009-09-28午前07:47:59
旧機務司令部 建物史料発見
“モダニズム具現…建物自体が美術品”
本館建物 撤去・新築論 論議 新局面

ノ・ヒョンソク記者

←ソウル,昭格洞の現国軍機務司令部本館は日帝時代に京城医専外来診療所として1933年12月に竣工した。当時工事中の建物の姿.

 
日帝の官立病院として建てられ軍事独裁時期に‘工作政治’の本山となり、今後は国立美術館に変わる運命を迎えることとなった建物。数奇な流転のいきさつを持ったソウル,昭格洞の旧機務司令部本館の隠された歴史的価値が新しく明らかになっている。

韓国建築家協会研究チームが最近発掘した機務司令部本館の日帝強制支配期の未公開史料は、暗くじめじめしたコンクリートの塊りと見なされていた機務司令部建物の既存イメージとは大きく異なる。去る7月から国立現代美術館の用役で史料収集・分析をしてきた研究チームは‘現存する国内近代建築物の中で20世紀始めのモダニズムを完ぺきに具現した秀作’と評価した。1920~30年代京城医学専門学校付属医院として使われた当時の建物の姿と設計図面、文献記録などを分析してみるとモダニズム様式を先駆的に全面導入した当代の先端建築物であったということだ。これに伴い美術界の一角から提起された本館撤去・新築論を巡る議論も新しい局面に入り込むものと見られる。

←校舎内で話をしている当時の京城医専在学生たち。学校正門として使われていた宗親府の大門の向こうに景福宮東門の建春門が見える。

朝鮮総督府官房会計課で設計されたこの建物は一つの建物という通説とは異なり何度も建て増しされていたと発表された。1928年に建設したレンガ造り2階建て付属医院に翌年3階コンクリート レンガ造り病室を付け、1932~33年には後日機務司令部本館となったモダニズム様式の外来診療所建物が建て増しされた。特に装飾の代わりに建築物のボリューム感を強調した本館は新築当時に医院長だった日本人,サイトウゴジョウ(訳注:漢字不詳)が構想したもので、当時「日本にもこういう病院はない」という絶賛を受けていたことが確認された。キム・ジョンホン培材大教授は「外来診療所機能に忠実なホールなどの空間配置,玄関の柔軟な出入りデザイン,飛び出してきた原形階段室の造形言語活用など非常に近代的な発想を見せている」として「建物自体が現代美術品」と話した。

今回の研究成果は来る29日午後2時、国立民俗博物館で開かれる‘旧機務司令部本館の国立現代美術館ソウル館活用に対する妥当性および方向性’シンポジウムで公開される予定だ。シンポジウムでは機務司令部本館の建築史的価値と新しい美術館建設方向の調和などについて多様な議論が繰り広げられるものと見られる。

文 ノ・ヒョンソク記者nuge@hani.co.kr,写真 キム・ジョンホン教授提供

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/379020.html 訳J.S