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ペク・ジヨン歌唱法に金正恩委員長も「関心」…韓国歌謡に“開かれた”北朝鮮

登録:2018-04-05 08:46 修正:2018-04-05 10:53
ー南側芸術団の訪朝公演決算ー 
16年ぶりの平壌舞台、「和気あいあい」 
「銃で撃たれたように」などに客席が呼応 
 
選曲と公演時間も南側に配慮 
北側の歌は2曲だけだったが理解しめす 
 
官僚でない芸術家たちが直接相談 
公演の専門性を以前よりはるかに高めた
北朝鮮での公演を終えて帰ってきた南側芸術団が4日早朝、仁川空港に到着し記念写真を撮っている=仁川空港/平壌公演・写真共同取材団//ハンギョレ新聞社

 2002年の「文化放送(MBC)平壌特別公演」以降16年ぶりに平壌(ピョンヤン)を訪れた南側芸術団と北朝鮮の三池淵管弦楽団との合同公演が成功裏に終了した。今月1日と3日に続けて二回行われた公演に、北朝鮮の観客たちは熱い反応で応え、南側芸術団も感動を隠せなかった。公演を終えて4日早朝に帰国したユン・サン南側芸術団音楽監督は、仁川国際空港で取材陣に「みんなこれが現実とは信じられないほど感動し、仁川に到着してやっと自分がどんな公演をしてきたのか実感できたようだ」と感想を伝えた。

 二回の公演ともに司会を務めたソヒョンは、取材陣との書面インタビューで「北朝鮮の歌『青い柳』を歌うとき、喉の調子が良くなくて申し訳なく悔しかったが、平壌市民たちが熱い拍手を送ってくれて最後まで歌うことができた。私の方が感動をもらった舞台だった」とし、「ヒョン・ソンウォル三池淵管弦楽団長が公演の間中、私の健康状態を心配して温かい激励をしてくれて、公演が終わった後、本当にありがとうという話をされた」と伝えた。

 北朝鮮公演芸術の専門家らは今回の平壌公演を見て、以前とは違い韓国の大衆歌謡に対する北朝鮮の開かれた姿勢を読みとれると評した。脱北者ピアニストのキム・チョルン氏は「観客の反応を見て、北朝鮮の世代の違いを感じることができた」とし、「以前にユン・ドヒョン、ピンクル、ベイビーボックスが行った時にはよくわからないという雰囲気だったが、今は『銃で撃たれたように』をよく知っているという反応を見せた様子から、金正日(キム・ジョンイル)時代とは異なり、(北朝鮮が)現代化された感じを受けた」と話した。イ・チョルジュ南北文化企画者も「北朝鮮の観客たちに耳慣れた歌を主に選曲したりもしたが、それでも過去に比べて、観客の歓呼と反応がはるかに良くなった」とし、「1万席を超える大規模な劇場を観客でいっぱいにし、放送までするのは、北朝鮮が韓国の歌謡に対する開かれた姿勢を示している」と話した。

 特に、金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長がペク・ジヨンの歌に興味を示したことについては「音楽政治の現代化」に対する北朝鮮の苦心が読みとれるという意見も出た。キム・チョルン氏は「北朝鮮が音楽の現代化をどのようにしていくかについて悩む中、ペク・ジヨンさんが地声で出せる音を裏声で処するのを見て、金委員長が印象深く思ったようだ」と話した。

 選曲や公演時間で韓国に十分に配慮する北朝鮮側の態度の変化も読みとれる。パク・ヨンジョン韓国文化観光研究院芸術基盤政策研究室長は「北朝鮮の立場では、北朝鮮の歌を多く歌ってくれることを望んでいたのに、韓国が現実的に歌いにくいという点を理解する様子から、実務的な意思疎通がきちんと行われたことを知ることができた」と話した。実際、2月に韓国へ来た三池淵管弦楽団は「男は船、女は港」「愛の迷路」など韓国歌謡を10曲もメドレーで聴かせたが、南側芸術団は3日、合同公演でも固定レパートリーである「また会いましょう」を除けば、北朝鮮の歌は「青い柳」(ソヒョン独唱)と「白頭と漢拏はわが祖国」(南北の女性歌手合唱)の2曲を歌うにとどまった。1日、政府支援団関係者は平壌で記者団に「北側が合同公演で自分たちの公演時間を減らし、南側のレパートリーをたくさんするように提案した」と伝えた。

 チョン・ヨンソン建国大学統一人文学研究団の教授は「今回の平壌公演で特に注目するのは、統一部主導の公演から脱し、南北の芸術家間(ユン・サン音楽監督とヒョン・ソンウォル三池淵管弦楽団長)の接触ラインをつくり、公演の専門性を高めたこと」だとし、「ト・ジョンファン文化体育観光部長官が復元事業として希望した満月台の発掘作業をはじめ、各種の議題で分野別専門家たちが乗り出すなど、南北実務会談の実質的な変化が実現するものとみられる」と話した。1日に行われた韓国芸術団の公演は5日午後7時55分、地上波3社を通じて録画中継される。

キム・ミヨン、パク・ジュニョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/culture/culture_general/839151.html韓国語原文入力:2018-04-04 22:26
訳M.C

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