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韓日の国宝、半跏思惟像の出会い

登録:2016-04-20 23:19 修正:2016-04-21 06:58
韓国の国立中央博物館で来月展示
左から韓国の「金銅半跏像」と日本の「半跏像」=韓国国立中央博物館提供//ハンギョレ新聞社

 韓国と日本の古代仏教美術を代表する名品である半跏思惟像2点が、史上初めて同じ場所で披露される。 韓国の国宝78号の金銅半跏像と日本の古都・奈良の中宮寺半跏像の出会いだ。 韓国の国立中央博物館は昨年、韓日国交正常化50周年を記念して日本側と推進してきた特別展「韓日国宝半跏思惟像の出会い」が最近成案を得て、来月24日から6月12日まで博物館の企画展示室で両仏像を並べて展示することにしたと20日発表した。 博物館側は韓国展示の後、6月21日から7月10日まで東京国立博物館で日本巡回展が行われると付け加えた。

 韓国と日本は2000年代以来、国公立博物館などで仏像、工芸品について交流展示をたびたび行ってきたが、両国を代表する国宝級仏像名品を比較展示したことは前例がない。 これに先立ち国立中央博物館は、10余年前から両国仏像の最高傑作であり互いに双子のように似ている、韓国の国宝83号金銅半跏思惟像と日本の国宝1号でもある京都広隆寺の木製半跏思惟像の比較展示を念願し推進してきたが、日本の広隆寺所有主の反対で実現できなかった経緯がある。

 半跏思惟像は基本的に右足を左足の膝の上に上げ、頬に指を当てて瞑想に浸る形の仏像をいう。 他の仏像と同じくインドで最初に作られ、中央アジア、中国を経て朝鮮半島と日本に伝えられたが、古代朝鮮半島の三国と日本で信仰的に重視され、大小の半跏像が多く作られた。 三国時代の半跏思惟像は造形的な完成度が優れ、単独仏像として作られ遠い未来に衆生を救済するという弥勒信仰と結びつき重要な礼拝対象になった。 このような半跏像が日本に伝えられ、そこでも多くの弥勒菩薩半跏思惟像が現れることになったと見られる。

 韓国では来月展示される78号像と83号像が半跏思惟像の最高名品に挙げられる。 6世紀後半の作である78号は、華麗な宝冠と装身具、からだを覆った天衣の曲線輪郭などの表現が優れている。 「半跏」と「思惟」という複雑な二つの姿勢を、細工が容易でない一定の厚みの金銅で自然に実現した点が高く評価される。 日本では日本の国宝1号であり新羅で作られたという説が有力な京都広隆寺の木製半跏像が最も有名だが、今回初めて韓国に来る中宮寺の半跏像も代表的な古代半跏思惟像として広く知られている。 中宮寺の像は7世紀後半である飛鳥時代に楠の部材を使って作られた。 上半身が裸形で台座の上に裳の裾が広がる姿は朝鮮半島の古代半跏像と似ているが、仏像が座る台座が大きく上体をまっすぐ立てて頭を上げている点は明確に異なる。 このために文化財界の一部では両仏像の装飾、顔、頭のイメージに著しい違いがあるので、双子半跏像である広隆寺像と83号像より比較展示の興味は大きく減るのではないかという反応も出ている。 博物館側は「今年初め、東京国立博物館の公式提案により推進された展示だ。 二つの仏像をどんな形で展示するかは論議中」と伝えた。

ノ・ヒョンソク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/culture/music/740572.html 韓国語原文入力:2016-04-20 18:59
訳J.S(1398字)

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