登録 : 2016.03.28 21:42 修正 : 2016.03.29 07:50

国立中央博物館 //ハンギョレ新聞社
 今月初めに突然更迭されたキム・ヨンナ前国立中央博物館長が文化界の話題を集めています。朴槿恵(パククネ)大統領が興味を示したフランス装飾美術の企画展に反対したという理由で更迭されたのは確かだと、彼女がハンギョレの電話取材で打ち明けたからです。多くの読者が、その展示はどういった経緯で進められ、また実現しなかったのかを知りたがっています。そこで、もう少し詳細な顛末をお伝えしようと思います。

フランスの高級ブランド企業、大統領府に請託

 博物館側の説明によると、この展示は、2014年1月、韓仏修交130周年記念事業の代表イベントとして、フランス側の提案で協議が始まったそうです。パリのルーブル美術館の国立装飾美術館と、フランスの高級ブランド企業53社が広報のために設けた協同組合のコルベール財団が共同主催し、ルネサンス期から現代までのフランスの装飾ファッション美術の歴史を、古い名品から現代の製品まで集めて展示しようというのが、大まかな企画意図でした。キム・ヨンナ館長をはじめとする韓国側の関係者は、最初からフランス企業の商品まで博物館に大挙展示される場合、国内の雰囲気からして世論の反発が懸念されるという見解を伝えました。国立装飾美術館側は、このような懸念に納得しているようでしたが、議論を重ねるごとにコルベール財団と企業側が現在も販売されているブランド品の広報を強化しようとする意図を露わにしたことで、軋轢が生じたそうです。コルベール財団を設けたブランド企業たちが最近のブランド品と20〜30年前の名品を会社ごとに2点ずつ昔の装飾コレクションに組み入れて展示しようとしたというのです。

「大統領に報告せざるを得ない」

 キム館長は有名ブランド企業のブランド品をまとめて博物館1階で別に展示するなどの代案を示しましたが、受け入れられませんでした。展示準備に支障が出ると、ブランド企業たちは、昨年末、駐フランス大使を通じて大統領府教育文化首席室側に博物館が積極的に協力するように要請したそうです。その後、2月初めまで、大統領府からの呼び出しや文化体育観光部第1次官からの催促など、キム館長に対する圧迫が続きました。大統領府側は展示が取り消された後、大統領が関心を持つようになったと釈明しましたが、博物館の内部事情を知っている関係者はあり得ない話だと言っています。この展示が韓仏修交記念行事の顔とも言えるほど象徴性が大きく、フランスの装飾美術の歴史的名品コレクションが韓国に移動する前例のない企画展であることに加え、数十億ウォン台の費用をフランスのブランド各社が支援するだけに、事前に大統領に報告しなかったはずがないということです。

 大統領府と文化体育観光部の圧迫でキム館長は結局、昔の名品コレクションに現在のブランド品を組み込む展示原案を2月初めに受け入れましたが、今度はコルベール財団側が(決定が)遅すぎたとして、(展示の)放棄を一方的に通知してきたため、2月中旬の展示は水泡に帰します。その後、激怒した大統領府が、展示が取り消された根本的な責任をキム館長とパク・ミングォン文化体育観光部第1次官に取らせたというのが、内部関係者たちの証言です。

“更迭波紋の鎮静化”狙った代替展示をめぐる疑惑

ノ・ヒョンソク記者//ハンギョレ新聞社
 美術館同士の展示交流に、政府機関が介入して開催を圧迫し、人事更迭まで行ったのは、国内外でも極めて異例のことです。フランスのブランド企業側が大統領府に協力を求めたのも、国の品位を損ねた出来事と言えます。 ハンギョレの報道直後の25日、博物館側は来年にフランス装飾美術館と古い装飾遺物を中心に代替展示を行うことにしたと発表しました。修交130周年イベント期間は、今年までです。期間も合わず、中央博物館長更迭の波紋を鎮静化するために、遅れてから急に代替の展示を企画したという印象をぬぐえません。

ノ・ヒョンソク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2016-03-28 19:47

http://www.hani.co.kr/arti/culture/culture_general/737209.html訳H.J

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