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プレミア12、“ベンチの差”で韓国逆転

登録:2015-11-20 22:35 修正:2015-11-21 06:27
イ・デホが19日、日本との4強戦9回表、無死満塁で2点逆転タイムリーを放ち、拳を突き上げ喜びを表わしている=東京/共同連合ニュース

 「ベンチの差だった。素晴らしい勝利だった」

 19日夜、日本との4強戦が終わった直後、プレミア12韓国代表チームのキム・インシク監督はキム・ソングン韓火監督から、こう書かれた携帯メールを受け取った。 親友のキム・ソングン監督が絶賛するほど、キム・インシク監督は投手リレーと代打作戦などで“不慣れな”小久保裕紀・日本代表チーム監督を上回った。

キム・インシク監督
9回表の代打起用術“圧巻”
素早い判断で適切な投手交代
控えの投手陣は6戦で自責点1点

小久保監督
オ・ジェウォンらの連続安打に慌て
投手交代のタイミングを逃す

韓国チーム 脇役から主演に
21日午後7時 東京ドームで決勝戦

 今回4回目となるキム・インシク監督は卓越した投手リレーを披露した。 素早い状況判断で投手交替を行い、韓国のブルペン陣は開幕戦以後6競技で記録した自責点は1点だけだった。 日本戦でも先発のイ・テウンが4イニングを満たせずに降板したが、適切な投手交替で日本打線を封じ込めた。

日本を破りプレミア12決勝戦に進出した韓国代表チームの選手達が20日、東京ドームで打撃練習をしている=東京/連合ニュース

 その間、代表チームのブルペンとして活躍してきたオ・スンファン、アン・チマン、イム・チャンヨンが不在でもここまでの結果を出したことが重要だ。 キム監督は決勝戦を控えて20日に東京ドームで行われた自主練習で「先発を含めて10人程度が新たに代表チームに入ってきたが、一連の過程で代表チームが世代交替がされたようだ」と満足気に話した。 この日の練習にはキム・ヒョンス、ファン・ジェギュン、ナ・ソンボム、ミン・ビョンホン、ホ・ギョンミンが自発的に出てきて打撃練習を消化した。

 キム監督の素晴らしい用兵術も際だって見えた。19日の日本戦9回表、オ・ジェウォン、ソン・アソブの順で代打を出したのがその一例だ。キム監督は「ウ・ジェウォンの足がソン・アソブよりやや速いこともあって、塁上にランナーがいる時に代打としてどちらがよりうまく打つかを考えた」と、その理由を説明した。オ・ジェウォン、ソン・アソブの連続ヒットに相手側ベンチは慌て、以後投手交替のタイミングを逃した。

 日本は今大会の優勝に死活を賭けていた。 準決勝の日程を好き勝手に変えたため、韓国は移動時間を調整して選手団は台湾から朝早く起きて日本に移動しなければならなかった。 開幕戦だけを札幌ドームで行い、韓国は日本・台湾・日本を行き来する日程を消化しなければならなかった。 イ・ジョンヨル戦力分析要員(SBS野球解説委員)が日本戦を控えて戦略会議の時に選手たちに向かって「日本が独島(トクト)が日本の領土だと主張した時、当時の金泳三(キム・ヨンサム)大統領が『不作法を直してやる』と発言した。 我々は今回必ず日本の不作法を直す」と強調したことも、そのような理由からだった。 イ・ジョンヨル解説委員は「作戦会議でも選手たち全員が一人もよそ見せず真剣だった。 本当に勝つ意欲が歴然としていた」と明らかにした。

 プレミア12の優勝シナリオを書いていた日本は「あきらめない野球」(キム・インシク監督)と「精神力と戦闘力」(イ・テホ)をはじめとする韓国選手のために一瞬にして助演に転落した。 大会の“脇役”から自ら堂々と“主演”に躍り出た韓国は、プレミア12初代優勝をめざして21日夜7時に東京ドームで決勝戦に臨む。

東京/キム・ヤンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/sports/baseball/718432.html 韓国語原文入力:2015-11-20 19:52
訳J.S(1512字)

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