原文入力:2011/11/29 20:05(1824字)
キム・ジョンチョル記者
政治先進化を口では叫びながら行動できない慢性的な弊害
←キム・ジョンチョル政治部先任記者
ハンナラ党が刷新作業に熱中している。 刷新方案を探すための討論会と研鑽会で連日忙しい。 ホン・ジュンピョ代表を変え、朴槿恵前代表を前面に出して、一から新党を作って、公認の入れ替えをしよう等々それこそ百家争鳴だ。 政策の部分でも庶民予算を増やそうに始まり金持ちから税金をもっと集めようまで多様な意見があふれている。
古いものを捨て新しくするという‘刷新’という単語にふさわしいアイディアらだ。内容の良し悪しを別にしてこのように努めること自体は高く評価するに値する。 政党と政治家が国民の要求に目をつむっていることが問題であって時代の変化に歩調をそろえようとすることは悪いことではない。
しかし率直に言ってハンナラ党のこういう動きは全く頼もしくない。骨を削る自己変化と改革を追求するよりは流行に従い外見だけをやり直す‘形だけの刷新’をしようとするショーに見える。
第一に、真正性が見えないためだ。ハンナラ党は去る10・26ソウル市長補欠選挙で終始一貫ネガティブ選挙を行った。検証という美名の下にパク・ウォンスン候補に対する黒色誹謗を全面的に行った。その上、ホン・ジュンピョ代表ら党指導部が率先して思想論争まで持ちだした。選挙運動が終わる最終日、党の公式論評のタイトルは「大韓民国、首都ソウル、従北市長に奪われてはならない!」だった。このように醜く古い選挙戦を展開する時、誰一人として制止しなかった。選挙後にも事実上の勝利だとか敗北ではないなどの話にならない言い争いだけに終始し、ネガティブ選挙を反省する声は一つもなかった。代わりにソウル市長補欠選挙を招いたオ・セフン前市長を恨む声だけが相変らず高い。何を本当に間違ったのかまだわからずにいる。
二番目、常識を無視する‘バカ政治’の慣性から依然として脱離できずにいるためだ。チョ・ヨンファン憲法裁判所裁判官候補者の選出を5ヶ月を越えて国会で阻んでいるのが代表的な例だ。チョ候補者は去る6月、人事聴聞会で天安(チョナン)艦事件に対する質問に北韓の仕業という「政府発表を信じるが、直接見ていないために確信という表現を使うことは難しい」と答えた。法律家として非常に合理的で常識的な返答だ。
しかしハンナラ党は政府発表を‘確信’できないのは国家観が不足している証拠だとし、それこそ確信犯水準の態度を取っている。非論理がこのように幅をきかすにも関わらず、ハンナラ党のその多くの法曹人出身議員や改革派議員の中で誰もが常識と当然な道理を言及しない。
三番目、言葉と行動が異なる二重的態度のせいだ。合理的で理性的な、新しい政治をしてみようと努力する議員がハンナラ党にも少なくない。闘争と対立よりは対話と妥協を追求し、既得権層よりは庶民を取りまとめようとするいわゆる少壮改革派が代表的だ。ホン・ジュンピョ-ファン・ウヨ体制の党指導部も大統領府の挙手機(機械的に賛成する人)であることを拒否し汝矣島(ヨイド)政治の復元にそれなりに努めた人々だ。
だが、ホン代表は野党との交渉テーブルを蹴飛ばし議員らを議員総会場から本会議場に追い詰めた後、韓-米自由貿易協定を闇討ち処理した。ファン・ウヨ院内代表は大統領府とホン代表の要求をついに断れないまま‘秘密本会議’という汚らしい方法に依存してしまった。 改革派らも同じだ。力で押しつける議会運営にこれ以上動員されないと国民の前で自ら約束しておいて、ホン・ジョンウク、クォン・ヨンジン議員2人を除いては全て指導部の指示どおりに動いた。口では政治先進化を叫びながら、決定的瞬間には常に行動できない慢性的弊害をそっくり見せた。
新しい政治と変化のためには党運営や体制をやり直し、政策を変える事も重要だ。 だが、それに先立ち自分の誤りを懺悔し贖罪するのが先だ。変化した行動は一つもなく口先だけでちゃんとやると言っても誰が信じるだろうか。 キム・ジョンチョル政治部先任記者 phillkim@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/507742.html 訳J.S