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[社説] 我が国も‘原子力発電所依存型’政策 全面再検討すべき

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/467783.html

原文入力:2011-03-13午後08:09:55(1148字)

大地震と津波の余波で日本列島を覆った‘放射能恐怖’は原子力発電所と核爆弾とが紙一重の差であることを生々しく見せた。いくら原子力発電所を安全で丈夫に作るといっても、自然の巨大な力の前では対応できなかった。ただ一度の自然災害によりいつでも恐るべき人命殺傷武器に変わり得るのがまさに原子力発電所である。
これは決して他人事でない。我が国も最近 数年間 地震発生頻度が増え規模も大きくなる傾向だ。原子力発電所の大部分が東海側に集中している上に、慶北月城原子力発電所付近の海底に活断層が存在するという調査結果も学界に報告された。それでも政府は「韓半島の地質特性を考慮する時、強度6.5の地震まで耐えるように設計されている我が国の原子力発電所の対備態勢は最上」と話す。こういう‘安全過信’こそが惨禍の温床であることを政府は忘れている。

さらに現政権は‘原子力発電所共和国’という話が出るほど過度に原子力発電所に執着している。とんでもない原子力発電所を‘低炭素緑色成長’‘持続可能なエネルギー’等の言葉で包装し広報に熱を上げている。アラブ首長国連邦原子力発電所受注以後、原子力発電所執着症はより一層激しくなった。原子力発電所を次世代主力輸出商品として前面に出し‘原子力ルネサンス’という言葉まで作り出した。現在24%程度を占めている原子力発電所発電設備比重を2030年までに41%に増やし、そのために追加で11基の原子力発電所を新たに建てるという計画も発表した。

だが、日本の大惨禍はこういう原子力発電所依存型電力政策がどれほど危険なものかを克明に示した。韓半島の不安な情勢まで考慮すれば原子力発電所の潜在的危険性はより一層大きくなる。その時は苦しく困難であっても原子力発電所拡大政策を中断し親環境的な再生可能エネルギー拡大に力を注がなくてはいけない。

李明博大統領は日本原子力発電所の災難を目の前に見ながらもアラブ首長国連邦原子力発電所起工式に参加した。イ大統領と大統領府は内心では日本の惨事によりこの行事の色があせたことがこの上なく残念かもしれない。もし認識がその程度に留まるならば真に心苦しい。今回の事態は核という危険な物質を文明の利器と盲信する人間の愚かさに対する自然の峻厳な警告だ。その警告を無視するなら我が国にもいつ途方もない災難が迫るかわからない。原子力発電所拡大政策に対するイ大統領と政府の痛烈な自省と認識変化があることを期待する。

原文: 訳J.S