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[ハンギョレ プリズム] 4大河川の眠れない夜

原文入力:2011-01-26午後05:02:20(1835字)

←パク・ジュヒ地域部門記者

先週末、洛東江(ナクトンガン)で浚渫船が沈没した。事故発生時刻は未明、2時だ。 闇の中、こちんこちんに凍りついた川から砂をすくい上げていた船が均衡を失い川底に沈んだ。幸い船が徐々に沈んでいったので、作業をしていた労働者7人は無事に脱出した。お分かりだろうが、真夜中に浚渫をしていた工事現場とは4大河川事業現場だ。

工事の責任を負っている国土海洋部釜山(プサン)地方国土管理庁は事故当日、報道資料を出し「船長の運転操作の未熟」が事故原因だと発表した。船が沈没した理由を究明することはそんなに簡単なものではないだろうに、異例にも迅速に事故原因を把握し発表した。真冬の徹夜作業であるとか古い浚渫船など、あらゆる変数を退け船長の操作が下手で船が沈んだと言っている。本当にそう言えるのか、確認してみなければならないところだ。

環境運動団体はその発表を聞いて、とんでもないと強く否定した。事故の根本原因は「凍りついた川へ労働者を駆り立て、氷を割りながら工事を強行したためだ」と主張した。当局はマスコミはもちろん慶南(キョンナム)道庁の環境局長や道議員にさえ事故現場を公開しなかった。理由は事故収拾が優先ということだそうだ。

このニュースを聞き、すっかり忘れていた宿題を思い出したようにドキッとした。「アッ、そうだ! 4大河川!」

二ヶ月近く国中が口蹄疫と悪戦苦闘している間にも、そこでは昼夜を分かたず工事が続いている。 浚渫船は連日徹夜の作業だ。 計画された量だけ砂をすくい上げるには夜も休むわけにはいかない。 コンクリート打ちも真っ最中だ。 零下の気温でコンクリートの質を維持しようと、構造物周辺に天幕を巡らせ、スチームを焚く手間と費用も惜しまない。 このような大変な労働プラス充分な税金を投入したおかげで、4大河川事業の工程率は50%突破を目前にしている。 堰の工事は70%ぐらい既に終えた。「今までに投じた予算がいくらだと思ってるんだ。それでも中断を主張するのか」という声にますます力が添えられる。 では、4大河川反対の声は押されてだんだんと消えていっているのか?

「4大河川」のために眠れない人たちには2つの部類がある。 現場で昼夜の別なく働いている労働者、それから、川が心配で眠れない人たち。運河反対全国教授会のイ・ウォンヨン水原(スウォン)大教授が、川を心配する人たちの最近の消息を取りまとめてメールで送ってきた。
ソウル地下鉄江南(カンナム)駅6番出口には毎晩、4大河川事業反対の署名活動をしているグループがいる。 あまりの寒さに署名をする人がいなくとも、4大河川事業の実状を盛り込んだ展示は続けている。 4大河川事業の真実を知らせようと2年近く同じ場所を守ってきた。 ソウル鍾路(チョンノ)の曹渓寺(チョゲサ)には4大河川専用の展示空間ができた。 透明なコンテナだ。最近はチユル僧侶が歩き回って撮った景天台の写真と映像をかけている。 イ・サンヨプ写真作家と漫画家グループの展示も待機中だ。 先週末には大学生20人余りが洛東江を訪ね、回龍浦(フェリョンポ)と乃城川(ネソンチョン)、海平(ヘピョン)湿地に立ち寄った。 「333踏査」の参加者だ。「バス333台に30人ずつ乗せ、1万人がわが国の川を歩いてみるようにしよう」というこの運動には、これまでに4600人が参加した。 昨年全国各地で4大河川事業反対集会と文化公演が相次ぎ、「生命の川を生かそう」という宗教家の切実な祈りの声は絶えなかった。

私たちが眠っている間に、あるいは無理に目を閉じて過ごす間に、洛東江・漢江(ハンガン)・錦江(クムガン)・栄山江(ヨンサンガン)は「スコップで荒され」て死につつある。 幸いに川を生かそうとする苦闘もまた止まない。 砂浜と浅瀬がある私たちの川を記憶するならば、忘れないように胸にしっかりしっかりしまっておこう。 遠からずその川を、みんなの心を集めて再び生きかえらせねばならないから。 1月24日、私たちの川を大切に思う人々が集まり、「4大河川事業反対」を越えて「4大河川を取り戻す」運動を行なうと宣言した。

原文: https://www.hani.co.kr/arti/SERIES/157/460590.html 訳A.K