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[社説]‘軍事的冒険主義’を捨て根源的解決策探すべき

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/454838.html

原文入力:2010-12-20午後08:37:21(1410字)


延坪島射撃訓練実施可否が国連安保理の争点にまで浮上した中で、わが軍が昨日訓練を強行した。 自衛的打撃で対抗すると公言してきた北側はひとまず対応行動をしなかった。 最悪の武力衝突は再演されなかったが不安と緊張感は相変わらずだ。
政府当局者たちは今回の訓練と関連して国連安保理招集、中国・ロシアの反対、北韓の威嚇などを全て無視し、ひたすら天気だけを考慮したと説明する。こういう‘断固たる態度’を堅持した結果、自尊心も得て自らの任務を成功的に遂行したということだ。 北側が事前公言とは違い物理的行動で対抗しなかったのには色々理由があるだろう。 たとえば南側が戦闘爆撃機を待機させ駐韓米軍人員まで関与させた状況でひとまず敵の鋭鋒を避けようという戦術的考慮が作用した可能性が高い。しかしこれで南北間の危機が解消されたと見る人は誰もいない。 南北間の偶発的衝突と戦争拡大の可能性はかえって高まったと見られる。 昨日のわが軍の訓練は限界が明確な冒険主義的処方にすぎない。

訓練を強行するまでの政府と軍当局の態度を見れば緊張を解消し安定を取り戻すことが政府の最も大きな任務という事実を忘れているという疑問まで持たせる。 このように力での対決中心に進めば国民の不安感を決して解消できない。 たとえば延坪島射撃訓練が毎月行う通常訓練というが、今のままでは今後継続的に住民たちを待避させざるを得ない。 また、国民皆が戦争拡大の可能性を不安に思いながらニュース速報に神経を尖らせなければならない。 危機状況が長びくならばその波紋は私たちの社会に多様に現れるだろう。

昨日北側が物理的対応を自制したことはひとまず幸いだ。今は南北間で誰が先にを問い詰める必要はなく、一切の軍事行動を自制することが重要だ。 特に北側は今回の機会に態度を根本的に変えなければならない。 たとえば北側が今回の局面で全面戦争と核戦争惨禍を威嚇したことは受け入れにくい妄言だ。 それと共にどうして同じ民族としての道理を語ることができようか。 北側が北方境界線(NLL)問題を挙げて主張することがあっても、一切の追加挑発を中断し合意精神に復帰するのが先だ。

延坪島が世界の火薬庫のようになり関連国が激しい外交折衝戦を行う現実も嘆かわしい。 国連安保理では韓国軍の射撃訓練実施を巡り米国・英国・フランスとロシア・中国が対抗し激論を行った。 こういう状況はあたかも19世紀末に清とロシア、日本などが大韓帝国の運命についてああだこうだと指示した時期を連想させる。 結局、韓国、北韓が自ら韓半島の状況を管理できないために関連国の外交的干渉を招いたのだ。 韓国、北韓当局者が深く反省しなければならない。

南北ともに直面した危険要因と不安感が相変わらずだ。 南北が強対強で対抗しては、どちら側も自身が望むものを得ることはできない。 国際社会での位置づけも萎縮するほかはない。 両側当局が軍事的冒険主義を捨て、緊張を解消する根源的方案を見つけなければならない。 両側が自制力を求めることが重要だ。 そしてはやく対話に出なければならない。

原文: 訳J.S