原文入力:2010-11-15午後08:59:48(1114字)
ヒョン・ビョンチョル国家人権委員長の独断と反人権的行動により人権委が政権の下手人集団に墜落している。ユ・ナムヨン、ムン・ギョンナン2人の常任委員とチョ・グク非常任委員が辞退し、昨日は61人の専門・諮問・相談委員が集団辞退した。これに先立ち以前の人権委員らと人権委前職員ら、人権団体をはじめとする多くの市民社会団体と野党国会議員らはヒョン委員長の辞退を促す声明を発表した。
昨日辞任した専門・諮問・相談委員は全体委員250人の4分の1に近い規模だ。人権分野の専門家たちが主軸のこれらの人々の辞退で諮問委員会など各種会議体制がまともに稼動しないなど、人権委の業務推進にも重大な支障が避けられなくなった。これらの人々は辞任しながら「ヒョン委員長は就任以後、独断的な組織運営と政府の顔色伺いに一貫し、人権委が自らの役割を果たすことができないようマヒさせており、人権委はゾンビ機構、植物委員会などと呼ばれ、その存在意義さえかすんできつつある」と主張した。これらの人々はこういう状況から人権委を生き返らせるためには人権専門性が不足したヒョン委員長と人権委員らが辞退し人権委員人選のための正しい人選システムを用意しなければなければならないと強調した。
重要な国家機構がこのように崩れ落ちるケースは過去に類例がない。一部では現在の人権委事態を業務分掌を巡る内紛や進歩対保守の葛藤として片付けようとしているが、それは事態を糊塗するだけのことだ。今回の辞退波紋を触発したムン・ギョンナン前委員は、ハンナラ党推薦人士だった。彼は、憲法が保障する基本的人権を守ろうとしないならば、それは保守とも言えないとして、人権委の今の状況は「進歩・保守の対立という話さえ贅沢」な状況だと指摘した。
李明博政権が最小限の人権意識でも備えた政権ならば、早くヒョン委員長を更迭し人権委正常化に出ただろう。だが、イ大統領は人権門外漢を任命し、今日の事態を招いただけでも足りず、これでもかとばかりにやはり人権門外漢のキム・ヨンヘ弁護士を新たに常任委員に指名した。イ大統領自身が人権委をゾンビ機構にする考えでなかったとすれば決してできないことだった。人権委が単に政権の装飾用機構として機能するように願ったのかもしれない。しかし、許され得ない願いだ。我が国民の人権意識はすでにそのような蛮行を容認する水準を越えている。
原文: 訳J.S