原文入力:2010-04-02午後07:20:53(1083字)
西海と漢江を連結する京仁アラベッキル(京仁運河)工事現場の道路堤防が、わずか12.5㎜の雨で崩れた。土中に打ち込んでおいた鉄筋パイルが雨が降り、土圧に負けて崩れ落ちた。そこはコンテナ埠頭が建つ場所であり、片側は海、反対側は運河区間だった。大きな被害はなかったものの事故がもう少し大きければ海水が怒涛のように流れ込み大事故につながるところだった。
大きくはない事故だが軽く見過ごすことはできない。4大河川事業のために全国随所に危険な工事現場が散在しているためだ。アラベッキルは水が流れる川ではなく工事がさほど難しくない。それでもほんの何㎜かの雨で崩れ落ちた。もっと心配される所は4大河川区間だ。川の水が流れる状態で浚渫し、堰を設置することが工事の核心だ。2,3ヶ月後に本格的な梅雨期が始まれば、いつどこでどんな事故が起こるやもしれない。時限爆弾のようなものだ。
政府は梅雨がくる前に4大河川堰建設区間の仮防水ダムを撤去し川辺に臨時に積んだ浚渫土を河川の外に取り出すという計画を立てている。また浸水地と汚濁防止膜とで泥水をろ過することができると話す。しかし言葉通りになるのか心配だ。夏の雨は量が多いだけでなく時期を予測しにくい。タイミングを合わせて浚渫土を取り出すことができないのみならず、この場合には浚渫土がそのまま崩れ落ちるほかはない。ともすると4大河川全体が泥水化する恐れがある。その上に集中豪雨がきたり台風が差し迫るならば、いつどこで堤防が崩れるやもしれない。平常時でも危険だというのに、あちこちを穿ったり塞いだりしておいても安全と思うならばあまりに安易だ。
最も大きな問題は4大河川工事を来年までに完工するという目標の下、河川全域で同時多発的に工事を進行する点だ。4大河川は正常な状況でも、大雨が来れば洪水になる危険が今なお残っている。あえて工事をする必要があるといっても、段階的に行ってこそ当然だ。無理な工事は必然的に欠陥工事を伴うはずだ。机上で洪水対策を立てても仕方がない。
今回の京仁運河事故は李明博政府がゴリ押しする他の大規模工事の危険性に対する警告に違いない。大事故を起こして一歩遅れてあわてることがあってはならない。無理な4大河川事業を今からでも全面再検討しなければならない理由だ。
原文: 訳J.S