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[社説] 住民投票なき行政区域統合は無効

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/400598.html

原文入力:2010-01-22午後09:23:37(1106字)

城南市議会が昨日未明、野党と市民団体の反対を押し切り城南・河南・広州3市の統合案を強行処理した。住民意思を聞くこともない状態で多数党が力で押し通す方式の行政区域統合には賛成できない。行政区域統合はあくまでも住民自治の精神により住民投票で決めなければならない懸案だ。市議会議決を撤回し早い時期に住民投票を実施することを望む。

今回の行政区域統合は当初から無理に推進されてきた。住民たちがその必要性を感じることができない状況で、いくつかの基礎自治団体長と政府が一方的に発議した。自律統合原則も守られなかった。政府は統合地方自治体に莫大なインセンティブを与えるとし、世論を一方に追い込み、世論調査結果が思わしくないと見るや50%以上の賛成地域を対象にするという当初方針を翻意した。

この過程で住民たちの参加は徹底的に排除された。公聴会と討論会も一度とてまともに開かれず、住民の意を代弁しなければならないハンナラ党市会議員らは党論を追いかけることに忙しかった。当初から世論調査と市議会議決で地方自治体の存立可否を決めるということ自体が有り得ないことだ。こういう懸案を住民投票に任せないならば、何をもって住民投票をするということなのか訊ねたい。

首都圏に大都市一つがスタートすると行政効率が高まり国家競争力が向上するわけではない。今まで多くの行政区域統廃合があったが、そのおかげで国家競争力が高まったという話は聞いたことがない。政府が昨年から推進してきた行政区域統合はすでに失敗したと結論が出た。当初申請した18ヶ市・郡の中で成し遂げたところは馬山・昌原・鎮海の1ヶ所しかない。この地域も当初から統合の必要性が提起されていたところだ。城南・河南・広州の統合をゴリ押ししたということは、せめて一つでもさらに作って体面をたてるという意味の外には考えられない。

統合する側に住民意見が集められたとしても、成功は容易ではないのが行政区域統合だ。市庁舎をどこに置くか,統合市の名前を何にするか、などの問題で統合が失敗に終わることもある。それほど複雑な利害関係が関わる懸案だ。今からでも遅くない。住民自治と自律統合の原則に立ち住民投票で統合可否を決めなければならない。そうでなければ、むしろ葛藤と分裂を助長するだけだ。たとえ無理して統合したとして得るものが何があるのか疑問だ。

原文: 訳J.S