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[社説] 強硬対北韓政策が招いた南北緊張

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/399210.html

原文入力:2010-01-16午前01:40:19

北韓が昨日「南朝鮮当局者らの本拠地を跳ね飛ばすための全民族的報復聖戦が開始される」という強硬な主張を明らかにした。北側特有の荒っぽい語法を考慮しても前例のない対決的態度だ。なぜこうまでなったかを調べ根本的な対応策を用意しなければならない時だ。

北側は最近一部言論に報道された‘急変事態計画’を問題にしている。この計画は北側に深刻な非常事態が起きた場合、南側が対処する内容を含んでいる。韓半島情勢が急激に変わる場合の国家次元の対策という点で、特別だというべきものではない。こういう計画は冷戦終息以後に作られ、毎年修正作業をしてきたものと知られた。李明博政府スタート以後、南北関係が良くないとはいうものの意図的に北側を挑発するためのものとは見難い。

だが、今まで政府の態度に北側を刺激する余地があったことは事実だ。北側は昨年夏以後、一貫して南北関係改善を望んでいた。現代側との各種事業再開合意と金大中前大統領特使弔意訪問団派遣が代表的だ。一昨日にも金剛山および開城観光再開のための実務接触を提案した。北側としては一貫したメッセージを送ったわけだ。それでも、我が政府は南北関係改善に消極的な態度を示した。北側が普通の時ならばやり過ごすこともできる急変事態計画に激昂した所以だ。

政府は今まで先核廃棄論を前面に掲げ、対北韓強硬政策を繰り広げてきた。それにはもう少し強く押せば北側を屈服させることができるという主観的判断と以前の政府の成果を否定する心理が作用している。そのために、南北関係を進展させ核問題解決努力を後押しする機会があったのに転機は用意されなかった。一部では政府が漠然と北韓体制の崩壊を期待し、むやみにゴリ押ししていると指摘もする。

北韓が言う‘全民族的報復聖戦’が冷戦式武力挑発を示唆するようには見えない。それよりは「韓半島の平和と安定を保障するための今後のすべての対話と交渉から徹底的に除外されるということを肝に銘じなければならない」という話に見るように、すべての議論の枠組みで南側を相手にしないという意と見える。北側のこういう態度は葛藤を高めさせるのはもちろん、韓半島問題の解決に役立たない。むしろ南北双方の立場を狭めるだけだ。

今、北側の態度が行き過ぎだと言っても問題を解決するのは我が政府の手にかかっている。即自的に声を荒らげるのは禁物だ。ひとまずは急変事態計画と関連した誤解を解いた後、南北関係を改善する側に政策を変えなければならない。お互いを刺激しては双方が被害者になるだけだ。こういう状況が核問題解決を難しくすることはもちろんだ。

原文: 訳J.S