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[社説] 糾明されねばならない検察とクァク・ヨンウク氏の‘ビッグディール疑惑’

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/399209.html

原文入力:2010-01-16午前01:53:36

ハン・ミョンスク前国務総理に人事請託の代価として5万ドルを与えたと主張したクァク・ヨンウク前大韓通運社長と検察の間に‘ビッグディール’がなされたという疑惑が提起された。クァク前社長が未公開情報を利用した株式投資で巨額を取り込んだ事実を検察が捕捉しながら無嫌疑終結し、その代価としてクァク氏からハン前総理にわいろを渡したという陳述を受け取ったということがビッグディール説の核心だ。検察はもちろん疑惑を強く否認している。

検察が関連事実を明快に公開せず未だ事件の全貌が正確に明らかになっていない。だが色々な情況上、検察の説明は説得力に欠ける。今までに明らかになったクァク氏の疑惑事実を見れば、検察が無嫌疑処理する程に罪質が軽いとは見えない。彼は大韓通運社長時期に支社長らに上納させた金で自分の会社の株式を大量に買い入れた。会社事情を隅々まで知っている彼が未公開情報を活用して財産を増やしただろうということは火を見るより明らかだ。検察がこのように罪質の悪い事件に目を瞑ったことからして異例的だ。

この間、検察周辺では検察がクァク氏の財産に手を付けない条件で‘フリーバーゲニング’(自白減刑制)をしたといううわさが絶えなかった。実際にクァク氏のある知人は「クァク氏が検察の陳述圧迫に応じないので家族が出てきて‘下手をすると私たちが皆路上に追い出されることになる’と説得し、クァク氏が口を開いたものと理解する」と話したという。検察がクァク氏の財産を弱点と見て懐柔・脅迫した事実が確認されれば陳述の証拠能力まで否定されることになる。大法院判例も金品授受を裏付ける客観的物証がない事件では‘陳述で得ることになる利害関係の有無’を陳述の信憑性有無を判断する重要な基準としている。

ハン前総理事件は控訴状の前後脈絡が合わないばかりか、唯一の証人であるクァク氏の陳述の信憑性までが疑いを受けることになった。場合によっては事件の性格が完全に変わることもある。クァク氏の不法財産増殖疑惑が無嫌疑処理された経緯が一つ一つ糾明されなければならない所以だ。

原文: 訳J.S