原文入力:2009-12-31午後06:33:54
チョン・セラ記者
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‘ミシル セジュ’ コ・ヒョンジョン氏が年末<文化放送>演技大賞を受けた。恐らく今回の受賞に文句をつける人はあまりいないだろう。‘善徳女王’はずば抜けた政治ドラマであり、ミシルは現実政治の属性を加減なく見せてくれた。
ミシル, 彼女が演技大賞を受けた日に国会に立ち寄った。歳末国会は煩雑だった。あらゆる法案の賛否表決が続き制服を着た国会警衛たちは忙しく会議場周辺を行き来していた。
事実ドラマが現実政治をパロディにしただけかもしれないが、歳末国会はむしろドラマを書き写したように見えた。ミシルの人々が和白会議(新羅時代に重要事項を決定するために開かれた御前会議)開催を奇襲通知し徳曼王女の職務停止を‘闇討ち’議決したように、国会も同様な場面を繰り返し演出していた。国会警衛を動員し野党議員らを阻み立ち、予算案も労働関係法も与党単独処理を強行した。
闇討ち騒動に注目が集まる中で多くの民生法案は2~3分間隔で本会議の表決に上がった。賛否票が点滅する電光掲示板は社会の葛藤を爆発させる雷管を抱いた法案でさえひたすら無関心に可決させた。
もちろん珍しく否決された法案が一つあった。ノ・ヨンミン民主党議員たちが発議した‘大中小企業共生協力促進に関する法律’改正案だ。
改正案の内容は簡単だ。企業型スーパーマーケット(SSM)が中小商人と葛藤を生じた時、流通大企業に営業施設の縮小,取り扱い品目の制限,営業日時・時間制限などを勧告することができるよう明確な条項を追加したのだ。だが常任委を通過した改正案は法司委を経て核心内容が全て削除された。ノ議員たちが原案を再修正案として本会議に直上程したが結果は否決だった。結局、法司委削除案が可決された。
法司委チュ・グァンドク ハンナラ党議員は “国益次元で” 削除案可決を促した。国益論理は簡単に言えば次のようだ。 “中小商人、お前らがどれほど大変なのか ‘私たち’ もよく知っているし、私たちも胸が痛い。ところで私たちは通商で暮らしているじゃないか。お前らを保護してあげたいが。ところで、世界貿易機構(WTO)が提訴すればどうなるか? ヨーロッパ連合(EU)が自由貿易協定(FTA)をしないと言ったらどうするの? だからお前らがちょっと我慢せい。待っていろ、用意するから。そのままもう一度信じてみろ,ウン?”
だが耐えて待てば ‘お前ら’ も ‘私たち’ の隊列に入る日が果たしてくることはあるのか? 輸出が増えても輸出大企業がアーニング サプライズを記録しても、お前らのための働き口はなかなか増えなくなっている。 私たちがうまく行く間、お前らは構造調整されて小さな店をしつらえては店を奪われ、破産して路上に座り込む。
憲法に明示された‘経済主体間の調和を通じた経済民主化’や‘中小企業保護育成’はいつも後まわしだ。1年前に龍山惨事がおきたのも、地主の再開発組合と建設会社は金持ちになったが、借家人の中小商人たちは権利金と投資額を失い撤去民になり追い出されたためだった。
“国民は一日一日が疲れてだるくて苦労して暮らしている。だが民は千年前にもそうしていたし、今でもそうで、千年後にもそうしているだろう。民というのは本来そんなものだ。耳を傾ければ皆要求ばかりだ。これもしてくれ、あれもしてくれ。皆聞いてあげれば要求が終わるのか?限りも終わりもない。”ミシルの話は徹底して支配者の言語だった。しかしその後、千年の時間が流れ、人々は支配者の論理を踏みこえてこの土地に民主主義を植えた。ところでどうだろうか。共生法原案,反対93票,賛成64票,棄権23票。 ドラマでは徳曼は勝利したが、千年前の、ミシルの声は今日も国会に響いている。
チョン・セラ経済部門記者seraj@hani.co.kr
原文: 訳J.S