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[おい!韓国社会]イ・ジュホ, 第2のカン・マンスになるか? /イ・ボム

原文入力:2009-12-06午後09:40:54

←イ・ボム教育評論家

入学査定官制の良い点は2つだ。第一に、学校でサークル活動など各種特別活動が活性化するだろう。今年、私が会た高校校長らはほとんど例外なく‘来年から学生たちの特別活動に気を遣う’と話した。入学査定官制が拡大し、自己紹介書と内申書の非教科領域に書かれる各種活動内容が重要になるためだ。第二には、学生と父母にとって適性・進路・専攻について早くから考えるように誘導する点だ。自身がしたいことの輪郭を中学校の頃からつかんだ生徒たちは数年かけて学科成績・非教科領域・読書履歴などを一貫性をもって管理できるために高3終盤に専攻を決め一貫性無く遊んだ学生より有利なことは自明な事実だ。大教協もまた去る5月に入学査定官制の下で‘専攻適合性’を主要な選抜基準とすると発表した経緯がある。

ところが入学査定官制は長所を圧倒してあまりある短所も持っている。全世界で唯一米国だけで採択しているのにはそれ相応の理由があるということだ。何より私教育費節減に非常に不利だ。入学査定官制が私教育費を減らすという話はとんでもない。米国の入学査定官らも私教育問題のために頭を痛めているが、コンサルティング サービスと大学入試(SAT・AP)学院(塾)がますます人気を呼んでいるためだ。

私教育を喚起する要因を重要な順に羅列すれば次の3点に整理される。最初は大学序列化と学閥主義による‘選抜競争’であり、二番目は学校教育の責務性と効率性不足、三番目は選考要素の難易度・科目数・複合性など技術的要因だ。技術的要因の内、色々な選考要素を複合的に要求するほど私教育が大きくなるということは2年前‘死のトライアングル’事態を通じて立証されている。ところで入学査定官制で要求する選考要素は内申成績,検定試験の成績,各種自筆書類,面接,論述など三角形を越え五角形ないし六角形に達する。

特に強力な雷管が‘内申書の非教科領域’だ。ここには学生会活動や奉仕活動の経歴だけでなく、公認外国語試験の点数や各種競技試験大会での入賞実績などが全て書かれる。したがって大学ではTOEFL成績表を別に提出するよう要求しなくても支援者がTOEFLを受けたか否かと点数が分かる。すでに高麗大がこういう方式で昨年の随時一般選考でTOEFLと競技試験大会での入賞実績を隠密に反映した。今や学生たちは終わりなきスペック競争に駆り立てられることになった。私も講演会で‘文科系の随時選考でソウル地域の有名私立大に志願するなら、TOEFLを準備しなさい’という風に話す。先日、外国語高校の校長たちが入学査定官制を外高入試改善策として出したが、これがどれほどけちな手を内蔵しているか想像してみよう。

先日、本を出版した記念講演を行い、講演会場を埋めた数百人の父母に尋ねた。「入学査定官制で私教育費が減ると予想する方、手をあげてみて下さい。」1人もいなかった。「私教育費が増えると思う方」には半分以上が手をあげた。入試制度に対し最も早く正確に判断する江南の父母たちはすでに入学査定官制に対する判定を終えていた。米国発金融危機の前で‘市場の不信’という難関に直面したカン・マンス前企画財政部長官のように、入学査定官制を陣頭指揮してきたイ・ジュホ教育科学技術部次官もまた冷たい不信の壁に直面している。内申書の非教科領域と関連し、透明な社会的規則が樹立されることを肝に銘じ強力で一貫的な措置を通じ信頼を回復することを望む。

イ・ボム教育評論家

原文: https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/391845.html 訳J.S