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[社説]恥知らずな政府与党と保守言論

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/385056.html

原文入力:2009-10-30午後08:53:11

本当に恥を知らない人々だ。最小限の倫理意識や廉恥さえも見られない。言論関連法権限争議審判請求訴訟に対する憲法裁判所の決定、そしてその後に展開する政府与党と保守言論などの動きを見て思うことだ。

もちろん憲法裁判所の卑怯な態度はいくら厳しく非難されても過ぎることはない。‘過程は違法だが結果は合法だ’という決定は、私たちの社会を支えてきた倫理の本質までも崩してしまった。‘目的がいくら立派でも手段と過程が重要だ’などの説教も今や育ちゆく世代に言えなくなった。

それでも憲法裁判所が言おうとした意図は明らかだ。簡単に言えば‘言論関連法強行通過は違法だが、とても私たちの口から無効という事は困難だから、政界が自分たちで解決しなさい’ということだ。完全な精神を持った与党ならば法通過過程上の違法行為を恥ずかしく思い、これに相応しい後続措置に入るのが普通だ。だがハンナラ党は前後文脈を切り捨て憲法裁判所の‘有効’決定だけを浮き彫りにすることに余念がない。月を指しているのに指だけ眺めるようなものだ。それも知っていながら、わざわざ指だけを眺めることだ。その先頭にはキム・ヒョンオ国会議長が立っている。キム議長は当初「憲法裁判所の決定に責任を負う」と大言壮語していたが、何の責任も負わずに憲法裁判所決定の影に隠れてしまった。

キム議長やハンナラ党の態度は憲法裁判所が作った指針書内容にも外れる。憲法裁判所が発刊した<憲法裁判実務提要>によれば「権限争議審判決定が下されれば、違憲・違法性が確認された行為を繰り返してはならないばかりでなく、自身が引き起こした既存の違憲・違法状態を除去し合憲・合法的状態を回復する義務を負う」と明示されている。いわゆる‘反復禁止’と‘決定遵守’の義務だ。今回の憲法裁判所の決定に対し政界がいかなる措置を取らなければならないかを巡り甲論乙駁する必要さえないということだ。

ハンナラ党が10・28補欠選に敗北した最大原因は、傲慢と独善のためだったというのが一致した分析だ。ハンナラ党内からも選挙が終わった後「我々がとても傲慢だった」という自省論が出てきた。だがハンナラ党はいつのまにかそのような教訓を全く忘れている。

憲法裁判所決定に対する保守新聞らの反応を見れば、逆説的に言論関連法の問題点がより一層克明にあらわれる。“法案の有効性が認められた以上、野党は根拠のない政治的理念闘争を中断しなければならない”,“政府は後続措置用意に拍車を加えなければならない”という主張一色だ。言論として当然持たなければならない最小限の均衡感覚さえも見当たらない。ただ総合編成チャンネル進出という自社の利益追求だけに血眼になっているのみだ。違法の砂の城の上に作る放送が、どれほど公正で社会発展に寄与するのかに対する質問の答えはすでに出ている。

原文: 訳J.S