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[社説]司法手続きが終わった三星, 謙虚な反省と革新を

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/372504.html

原文入力:2009-08-21午後08:13:49

サムソンSDS新株引受権付き社債(BW)安値発行事件に対して、三星特検とイ・ゴンヒ元三星会長側ともに大法院に再上告しないことにしたという。これでいわゆる‘三星事件’に対するすべての司法手続きが終えられた。2000年6月法学教授43人が三星エバーランド転換社債(CB)安値発行と関連して、イ・ゴンヒ会長と役員を背任罪などの疑惑で検察に告発し9年余りぶりだ。

三星事件の核心はイ会長が三星グループ経営権を子息イ・ジェヨン氏に便法で譲り渡したことだった。1996年10月三星エバーランド転換社債を低価発行しジェヨン氏に渡すことにより、三星の経営権は事実上ジェヨン氏に移った。この過程でジェヨン氏が払った税金はせいぜい16億ウォンだった。だが大法院はこういう実体的真実を無視したまま形式的法理だけを前面に出し無罪を宣告した。最高司法権力の大法院が最大経済権力のイ・ゴンヒ会長の前にひざまずいた恥辱的な判決といわざるをえない。

検察が見せた態度も卑屈なことこの上なかった。2000年6月に告発された事件を長くためらい、まともに捜査しなかった。イ会長は召還すらできなかった。前職大統領までを監獄に送った検察が、唯一イ会長と関連しては猫の前のネズミのように精一杯に体をすぼめた。特検がスタートしイ会長を召還するなど本格捜査を行ったものの、結果は期待以下であった。4兆5000億ウォンに達する借名資金を明らかにするなど一部成果もあったが、イ会長を不拘束捜査するなど多くの限界を見せた。

司法手続きは終えられたが三星が本当にすべき仕事はこれから始まる。まずイ前会長と三星は経営権便法継承と大規模秘密資金造成などに対し謙虚に反省しなければならない。運が悪くひっかかったという形でくやしがるならば、一段階跳躍する革新の機会をのがすことになる。強大な資本の威力を利用し政界,官界,言論などを掌握してきた誤った慣行も果敢にぬぐい去らなければならない。過去にはそのようなロビーが避けられない側面があったかも知れないが、今は大きく透明な社会になった。乱れた支配構造を一刻もはやく収拾し、急変する世界経済環境に効率的に対処できる体制を構築することも緊急な課題だ。

三星は世界の一流企業に挙げられる。当然、それに相応しい倫理経営,正道経営をしなければならない。そうする時、初めて国民に本当に愛される大韓民国代表企業になるだろう。

原文: 訳J.S