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[社説]済州知事 召還投票, 草の根民主主義 発展の踏み台にしよう

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/370126.html

原文入力:2009-08-07午後09:57:33

キム・テファン済州知事に対する住民召還投票が一昨日発議された。キム知事は広域団体長としては初めて任期中に住民たちの審判台の前に立つこととなった。表向きの理由は海軍基地建設を巡る賛否対立だ。だがその背景にはキム知事の一方的な道政運営に対する反発が深々と敷かれている。有権者41万余人の中で5万人以上が召還請求に署名したということだけでも民心離反の一断面を見ることができる。

実際に海軍基地の決定過程を見れば、釈然としない側面が一つや二つではない。2007年初め、西帰浦市,江汀村の住民たちが突然に誘致申請を行い道がこれを受け入れるまでの過程は何人かの人による密室取り引き疑惑を呼び起こすほかはないことだった。誘致申請の後に開かれた村総会は圧倒的な差でこれを否決し、誘致申請をした村会長は解任された。誘致申請自体が無効化される状況だった。済州道は去る4月、国防部,国土海洋部と海軍基地建設に関する基本協約書を一方的に締結したことにより事態をさらに悪化させた。はなはだしきは道議会までが基本協約書を認められないと反発した。

海軍基地が必要ならばどこかには作らなければならない。江汀村住民や地域市民・社会団体たちもこれを否認している訳ではない。最も大きな問題は対話のない一方通行式意志決定過程だ。国策事業という名分で事業をゴリ押ししたキム知事自身が問題だったのだ。

海軍基地だけではない。キム知事は世論調査の結果、反対が優勢なことが明らかになり廃棄された営利病院設立を変則的に継続推進しており、内国人カジノや漢拏山ケーブルカー建設などでも住民たちと何回も葛藤を生じさせた。その間に積もった住民たちの不満が召還投票という形にふくらんだわけだ。道知事が所信を持たず住民世論だけに追随しろというのではない。自分なりのビジョンと戦略があってよい。だが、反対が激しければそれだけ説得のために努力し必要ならば待つ方法も知らなければならない。

来る26日に行われる召還投票の結果がどのように出てくるかは分からない。しかし今回の投票は結果と関係なく、草の根民主主義を一段階発展させる踏み台にしなければならない。特に地方自治制は団体長を選挙で選ぶことで完成されるのではなく、政策推進過程で絶えず住民と呼吸し疎通して修正・補完されなければならないという真理を再確認する契機としなければならない。

原文: 訳J.S