原文入力:2009-07-14午後08:27:42
←ソン・ハンピョ言論人
‘朝中東’。<朝鮮><中央><東亜>など保守的三巨大新聞を一括りにして呼ぶ複合名詞として定着した。これらが一括りに呼ばれるのは、国家的な主要議題に対して同じ声を発し世論の流れを支配しているためだ。これらは国を騒々しくさせることもできるし、どんな波紋も静めることができる程に大きな力を持っている。
東亜日報キム・ジェホ社長と幹部らの不法株式取引疑惑に対する検察捜査が朝鮮,中央,東亜日報の力を語ってくれる事例だ。<ハンギョレ>報道によれば、不正疑惑を捉えた金融当局の議論過程でこの事件はすでに一段階縮小された。当初この事件を‘検察告発’懸案として議論したが、結局検察に‘通知’ということで終えたのだ。告発の場合、検察の本格捜査につながるが、通知は積極的な捜査が後に続かないこともあるという点で大きな差がある。
検察が積極的に捜査するか、しないかは、世論の去就にしばしば左右される。世論の去就を握る朝鮮,中央,東亜日報は沈黙している。ハンギョレと一部新聞および放送,インターネット言論らが報道しただけだ。東亜側は疑惑事実として提示された‘未公開情報を利用した株式取り引き’を否認している。人々が捜査結果に大きい期待をしないのも無理はない。
朝鮮,中央,東亜日報が沈黙する時にどんな結果になるかを私たちはたびたび見ている。最近の事件としてはタレント故チャン・ジャヨン氏が性接待を強要されたと挙論じた名簿が入れられた‘チャン・ジャヨンリスト’がある。このリストに上がっているという有力報道機関代表の身元がイ・ジョンゴル議員によって国会対政府質問で肩書と姓氏まで公開されることもあった。
しかし、この質問内容を報道したのは一部インターネット言論だけだった。問題の有力報道機関が朝鮮日報だったとの事実は、該当報道機関自らがイ議員を名誉毀損疑惑で告訴することによってはじめて世の中に知らされた。朝鮮日報はリストに上げられたことと指定され、‘被害’を被ったという当事者を‘本社役員’とだけ明らかにした。彼が誰なのかはうわさが歩き回っただけで、ついに活字化されなかった。リストに上がった人々に対する捜査があいまいに中断されたのはもちろんだ。
何年か前の事件だが、まだ私たちの記憶に生々しい‘安全企画部エックスファイル’事件では、中央日報ホン・ソッヒョン会長が関連した。事件が起きた当時、彼は駐米大使であり現在は中央日報会長に復帰している。1997年安全企画部職員らが録音したテープにはホン会長とイ・ハクス当時三星構造調整本部長の対話内容が入っている。三星グループが政界に提供する大統領選挙戦資金と検察など有力要人らに回す‘餅代’等を扱った内容だ。
結局、この事件捜査もうやむやに終わった。ホン会長をはじめとする録音テープに登場した関係者たちは皆‘証拠不充分’等を理由に無嫌疑処分された。反対に‘エックスファイル’の内容を暴露したノ・フェチャン進歩新党代表は起訴され未だに裁判を受けている。
朝鮮,中央,東亜日報が主張するように、疑惑のある部分は誤解から始まったり立証するのが難しいかも知れない。無念だという彼らの訴えがとんでもないとは言わない。しかし、問題に対応する方式が普通の人とは違いむしろ彼らに毒となっている。
普通の人はひとまず問題が提起されれば当事者が直接立ち上がり、解明し検証に協力し検察捜査に積極的に応じる過程を踏む。反面、朝鮮,中央,東亜日報はこういう正常な過程を拒否する。その結果、‘無嫌疑’という検察発表が出てきても、これらに対する社会的不信はより一層深くなる。問題は不信に思う風潮ではなく、不信を呼び起こす朝鮮,中央,東亜日報の形態にある。東亜事件に対する朝鮮,中央,東亜日報と検察の態度に注目する。
ソン・ハンピョ言論人
原文: https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/365819.html 訳J.S