本文に移動

[社説]国家情報院の野卑な市民団体弾圧

原文入力:2009-06-19午後07:43:19

国家情報院が不法な民間査察をしているというパク・ウォンスン希望製作所常任理事の主張が波紋を呼んでいる。彼は<ウィークリー京郷>とのインタビューなどで“国家情報院が市民団体と関係のある企業の役員らまで調査し個別的に連絡し財政的に困難を与えている”として、国家情報院介入説を公式に提起した。現政権に非友好的な市民・社会団体などが当局の干渉で財政的困難に遭っているという話はすでにかなり以前から広まっていた。パク常任理事はこの問題を初めて公論化しただけだ。

パク理事は私たちの社会の代表的な市民運動家だ。彼がこの間に見せた誠実で良心的な歩みは多くの人々の信頼を受けるに十分だ。彼の人柄や市民運動で占める比重から見る時、今回の発言はそのまま粗末に出てきたものではないと見なければならない。彼が国家情報院介入の具体的事例として提示した希望製作所の事業中断の件だけでもそうだ。ハナ銀行など共に事業をすることを約束した機関らが突然手を引いたのは誰が見ても‘見えない力’の作用のためであることが明らかだ。国家情報院側は“何の根拠もない主張”として強く否定たが、国家情報院のこの間の形態に照らしてみても簡単には信頼できない。

新政府スタート以後、国家情報院は過去の権威主義時代に逆戻りする姿を見せた。民主化以後の中立化・脱政治化努力をあざ笑うかのように活動範囲を拡大し、あちこちをのぞき込み干渉しようとした。特にイ・ミョンバク大統領の最側近であるウォン・セフン院長就任以後、国家情報院の‘政権保衛機構化’憂慮はより一層大きくなっている。ウォン院長は国会人事聴聞会当時から公然と政治情報収集をするという所信を明らかにした。我が国企業らはまだ政権の顔色を見ないわけにはいかない状態だ。政権で眉をひそめられただけ何の意味かを知って従うのが企業生理だから、市民団体の首をしめることなど冷めたおかゆを食べるよりやさしいだろう。

国家情報院に厳重に警告しようと思う。軍事独裁時期にも探し難いほどの野卑な市民団体弾圧行為を直ちに中断することを望む。‘証拠があれば持ってこい’という方式でやりすごせることではない。掌で天を隠そうとしても隠せることではない。大統領府もとぼけて‘知らないフリ’を決め込もうとする態度を捨てるべきだ。今回の事態の究極的責任が大統領府にあるという声が大きくなっていることを知らなければならない。

原文:https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/361425.html 訳:J.S