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[寄稿]オ・セフン市長の緑色包装

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/360398.html

原文入力:2009-06-14午後09:06:09
←チャン・ジェヨン亜洲(アジュ)大教授

民選4期地方自治団体長選挙が1年先に迫った。すでに言論や政界でも次期候補群に対する関心と動きが始まった。市民は去る数年間の選挙結果が国家運営と私たちの社会に及ぼす途方もない変化,そして自身の生活に直接的に及ぼす影響を切実に実感している。有権者の厳重な評価と選挙を通じた権利行使は正しく合理的であり常識が通じる社会を作る動力になるだろう。

再任意志がある現役団体長らが最近自身の任期中の成果を直間接的に熱心に広報し始めたことはおそらくは当然のことだ。ソウル市もやはり例に漏れない。去る5月ソウル市で開催されたC40世界都市気候首脳会議の閉幕後、オ・セフン市長はソウルが親環境都市と気候変化対応の先導都市としてのイメージを得るのに成功したと自評した。しかし環境団体の評価と市民の共感はこれとは距離があるようだ。

ソウル市は微細粉塵汚染度を10パーセント減らしたという事実を積極的に広報しており、気候首脳会議でも成果事例として発表した。2007年に61μg/立方mだったものが2008年には55μg/立方mに大幅に減ったということだ。オ市長は去る選挙期間に先進国水準に大気汚染を改善し、失われた寿命3年を取り戻すといった。ところが改善されたというソウル市の汚染度はロンドン,パリ,東京などの先進国都市に比べ2倍も高い。ソウル市の大気汚染改善政策の大部分が、中央政府が首都圏大気質改善特別法を通じて準備し予算も支援したことなのに、こういう結果はソウル市自らの効果ある対策が別になかったことを意味する。

またソウル市は過去一桁に留まった市民の水道水飲用率が50%を越えたと広報している。これもやはり市民の水道水に対する信頼度が改善されたのではなく、単に過去とは異なり水道水をそのまま飲むことと沸かして飲むことを合計して発表しているためだ。水道水を沸かして飲むことが不信のためであり変則的な広報ということができる。

韓半島大運河が論議になった時、中国への航路が開かれるという歓迎の声だけがあって上水源汚染に対する憂慮は聞かれなかった。政治的意味合いが1千万市民の安全に優先するという批判を避けにくいだろう。漢江ルネサンス事業もやはりソウル市は代表的な環境政策に挙げているが、事業初期から環境を破壊する漢江生態系の災難という批判が絶えることなく続いている。自生的に作られた生態系を押しつぶし造景したり漢江の橋の照明噴水設置を最も創意的発想と考えることを見れば造景と環境を混同しているようだ。

当初から市民たちがソウル市民選4期の性格を間違えたのかもしれない。ソウル市民選4期5大核心プロジェクトの最初が経済文化都市マーケティング プロジェクトで、15大重点事業は大部分デザイン,ファッション,コンベンション都市,先端産業団地開発,世界的祝祭などで満たされている。ソウル市環境政策の個別課題は非常に肯定的に見られるが、他の問題とからまって優先順位がずっと後に送られる理由を垣間見ることができる。環境政策もいくつか推進するので環境を一部傷つける開発事業をしても問題ないという態度で、親環境都市,気候変化対応先導都市を作ることは難しい。

環境政策を正しく遂行するのは事実容易ではない。しかし相次ぐイベントと一方的広報は真剣な努力と疎通を阻害することにより目標達成をさらに難しくする。開発事業も守らなければならないことを守り、市民との共感を得て進行しなければならない。環境は装飾物ではなくビジョンとコードにならなければならない時代がきたことを国際社会が私たちに知らせている。

チャン・ジェヨン亜洲大教授

原文: 訳J.S