記事入力 : 2008-11-24 午後 07:24:10
イ・ボム教育評論家
2000年代以後、政府が内申反映比率を高めることを要求し大学は内申成績に多くの基本点数を付与する方式で対応した。例えば‘名目’反映比率は40%であるが、すべての学生たちに36%を基本点数として与え‘実質’反映比率を4%に下げるやり方だ。これが内申成績が不利な江南圏学生や特別目的高校生を考慮した処置だったことは言うまでもない。こういう実情だから学生たちに説明することも苦しかった。「君たち、大学側が発表する反映比率を信じてはいけない。君たちが夜間‘自律’学習するのが自律ではないのと似ているだろう?」イ・ミョンバク政府になって、大学が学生選抜自律権を持つことになり色々な憂慮はあるものの、少なくとも一つ慰められることがあった。今後は大学と政府の鬼ごっこが終わりを告げ大学側が学生選抜基準を率直に表わすと見えたことだ。
ところが高麗大が随時2学期一般選考の1,2段階でこういう期待をみじめに裏切った。高麗大は1段階(定員の15~17倍通過)で内申書教科領域(内申成績) 90%,非教科領域10%を反映すると発表した。ところが蓋を開けて見るとそうではなかった。内申成績が不利な特別目的高校生たちが大量に通過し、一般高校でも内申成績がはるかに劣る学生が内申成績が高い学生を追い抜く例が続出した。
一部では露骨な高校等級制をしたと主張しているけれども、それよりは内申成績に途方もない基本点数を与えるなどの方式で弁別力を低くし、非教科領域(TOEFL点数・競技大会成績・学生会職位など)に細かい弁別的点数を与えた可能性が高い。 ‘教科領域10%,非教科領域90%書くのが当然なのに‘教科領域90%,非教科領域10%’と発表し受験生を欺いたのが高麗大の1段階詐欺の要諦である。
ところで同じ選考の2段階でまた詐欺が起きた。自然系列(理系)論述が本試験型問題で満たされたのだ。これまでにも色々な大学の自然系列論述で標準的な解説過程と、正解が明らかに存在する本試験型問題とが一部混ざって出題されたことはあった。だが今回の高麗大の場合ぐらい本試験型問題一色に埋め尽くされたことはなかった。 これからは学生たちに「君たち、大学側が本試験は行わないと発表するのを信じてはいけない」と話さなければならない。
こういう詐欺に対する高麗大の態度は衝撃的だ。高麗大は1段階詐欺に対しては「私たちは間違っていない」、2段階詐欺に対しては「本試験ではない」と言い張るだけだ。現職大統領を輩出した名門学校らしい所信があって責任感ある立場表明とはあまりにも距離が遠い。
来年にはどうなるだろうか? 本試験論議はどうせ一度は経なければならない麻疹だといって正面突破する可能性が高い。大学別本試験や論述考査を行う国が経済協力開発機構(OECD)加盟国で日本と我が国しかないという点は徹底的に隠すだろう。高麗大としては‘好きなように’選ぶのが重要だろう,私教育費がどうの社会的公正性がどうのというのは他の国のことだから。
内申反映比率問題は? 昨年まで施行した‘論述+内申合算制’に戻ることにより是非を予防する可能性が高い。昨年まで高麗大は1,2段階を経ずに学生簿教科領域(内申成績),非教科領域,論述考査成績を合算して合格者を選んだ。したがって大学側が見せ掛けの形を行っているという疑いを抱いても‘論述考査成績が低くて落ちたのだろう’と結論付けるほかはなかった。高麗大が自分たちの見せ掛けの形を隠すことができる合算制に回帰するつもりだという側に百万ウォンを賭ける。賭けで負けたら高麗大学校発展基金口座に百万ウォンを送金する。
イ・ボム 教育評論家
原文: 訳J.S