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[社説]セヌリ党、大統領選の投票時間延長できない?

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/552923.html原文入力:2012/09/23 19:16(1473字)
 昨日ダウムアゴラ(訳注・ポータルサイト)のトップページに‘ちょっと、投票しようよ-投票時間を夜10時まで延長’という見出しの要請文がトップに上がってきた。9月20日に発議されたこの要請には3日間でなんと1万人以上が参加した。民主労総も朴槿恵(パク・クネ)、文在寅(ムン・ジェイン)、安哲秀(アン・チョルス)ら三人の大統領候補に投票時間延長に対する考えを尋ねる公開質問状を送った。いずれも18日の国会行政安全委員会法案審査小委で投票時間を現行の午後6時から8時まで2時間延長する公職選挙法改正案の処理が失敗に終わったことに対する反発だ。  本来、与野党の議員7人が参加した法案審査小委では一部反対意見も出たりしたものの多数の議員が投票時間を延長するのに同調したという。民主統合党のキム・ミンギ議員が "選挙日は公休日だが、その日を全日休んでいる人は多くない。投票をしようとする人の機会を保障するために法を変えてさらに2、3時間延長しなければならない" と話すと、セヌリ党のユ・スンウ議員がは"今投票率が落ちており、投票というのは基本権であり義務だ" と相槌まで打ったということだ。ところがこれを議決しようとした瞬間、委員長であるセヌリ党のコ・ヒソン議員が党の指針を受けて処理を取りやめた。
 投票時間延長論が出てくるようになったのは代表性が揺らぐほど低くなった投票率低下現象のためだ。前3回の大統領選挙の投票率をみると、15代(1997年) 80.7%、16代(2002年) 70.8%、17代(2007年) 63%へと、急激に下がる傾向を見せている。このような状況では当選者が有効投票の過半数を得たとしても全体有権者の30~40%の支持に過ぎない。現実的にも論理的に国民全体を代表しているということはいい難い。
 投票時間の延長は投票率を上げる有力な方法の一つであることは間違いない。最近、経済条件が悪くなって増えた自営業者やサービス業の従事者、非正規職労働者の不規則な生活を考えればいっそうそうだ。実際、韓国政治学会と非正規労働センターが昨年6月に非正規職労働者840人を対象に行ったアンケート調査を見ると、投票に行かなかったうち64.1%が "投票が不可能な状況だった" と答えた。補欠選挙の投票時間が午後8時までの点とも整合性に欠ける。
 まだセヌリ党はなぜ突然投票時間延長法案を採決しなかったのか正確な説明をしていない。投票時間が延びて投票率が上がればセヌリ党に不利なのでそうしたのだろうという推測だけがたけなわだ。セヌリ党は民主主義を侮辱する政党という非難を受けまいとするなら今からでも投票時間の延長法案を積極的に受け入れなければならないだろう。
原文: 訳T.W