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[社説]五輪精神を踏みにじったバドミントンの八百長負け

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/545427.html原文入力:2012/08/02 19:21(1406字)
 連日の熱帯夜で眠つけない、英国、ロンドンから伝えられる大極戦士(訳注・韓国選手)の勝利と活躍の様子が清凉剤の役目を確実に果たしている。昨日だけでも柔道、射撃、フェンシングで一度に3個の金メダルを取り、猛暑に疲れた市民の心をすがすがしく突き抜けた。何回の引退と再起を繰り返して33才の歳でついに金メダルを胸にした男子柔道のソン・デナム選手、20年ぶりに女子の射撃で金脈を掘り当てた20才のあどけない顔のキム・ジャンミ選手、サーブル種目で韓国初の金メダルを獲得した女子フェンシングのキム・ジヨン選手の話は‘筋書きのないドラマ’というスポーツがプレゼントした感動の真髄であった。  しかし良い便りだけではない。唯一私たちの有望株が出場した水泳、柔道、フェンシングで続々と繰り広げられた判定の覆しや誤審の騒動は怒りとイライラを起こすのに有余った。特にシン・アラム選手が出場したフェンシングで‘止まってしまった1秒’のトラブルはロンドンオリンピックだけでなく五輪の歴史に記録されるほどの汚点といえる。それでもここまでは私たちが被害者という点で同情を買うに値する。しかしバドミントンで繰り広げられた故意敗北の事件においては話が違う。
 世界バドミントン連盟は昨日、自国選手を避けたり戦いやすい相手と当たるために女子ダブルスの組別のリーグでわざと負ける競技をした中国と韓国、インドネシアの選手8人を失格にした。オリンピック史上初の事態だ。事件は中国パートナーが準決勝で自国選手パートナーと対決を避けるために私たちのパートナーと競技でわざっと負けることで触発されたが、問題は我が国選手もこういう卑劣なことに加担したということだ。このような八百長は判定の是非や誤審とは次元が違う悪質な行為といわざるをえない。中国が先に過ちを犯したといって、我が国の選手たちの過ちが正当化できるものではない。ひとが先に車線を違反したと後についていった車の違反が免責されないのと同じ理屈だ。
 大韓体育会は世界連盟とは別に私たちの選手とコーチ陣、協会幹部を対象に徹底した真相調査を行った後、責任者を厳重処分しなければならないはずだ。 "オリンピックの意義は勝利することにあるのではなく参加することにあって、人間に重要なのは成功より努力することだ" という五輪の綱領をあえて持ち出さずともわが国の選手の行為は弁解の余地がない醜態だ。わが国の選手がこうむった判定の是非や誤審には精一杯トーンを高めながら私たちの過ちには限りなく寛大な態度を見せるならば私たちを尊重するものがいるだろうか。成績だけでなくスポーツ精神でも強い国ということを見せることを願う。
原文: 訳T.W