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[社説]元日本軍慰安婦をめぐる野田総理の妄言

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/525464.html原文入力:2012/03/27 19:06(1325字) 
野田佳彦・日本総理がまた歴史認識に疑問を投げる発言をした。彼は一昨日参議院予算委員会に出席して駐韓日本大使館の前に設置された平和碑に書かれている‘日本軍の性的奴隷’という表現に関連して "正確に記述されたことかと言えば大きく乖離している" と話した。日本軍慰安婦を‘性的奴隷’と見る普遍的な見解を認められないということだ。真に遺憾であきれる。  日本軍の慰安婦を性的奴隷で表現するのは1996年国連人権委のクマラスワミ報告書以来、我が国だけでなく国際社会で普遍化している。日本政府が全力で防ごうとした米国下院の2008年‘慰安婦決議案’にも2度も明確に‘性の奴隷’という用語が使われている。戦争中の女性に対する性的暴力をそれほど厳密にいましめなければならないという認識が含まれていることだ。野田総理の発言はこのような国際社会のコンセンサスを否定する妄言といわざるをえない。
 わが政府は、憲法裁判所が昨年慰安婦問題に対する政府の解決努力が不足したという理由から違憲決定を下すと、同年9月15日日本政府に韓日協定第3条(紛争解決手続き)にともなう協議を開始することを要請した。これに対して日本は‘法的な問題は請求権協定で全部終わった’という言葉だけ繰り返して協議開始に応じないでいる。この問題に対する両国の見解の違いが問題になるなか昨年12月の京都首脳会談は冷ややかに終わった。以後も両国のわだかまりが解ける兆しはない。このような結果、核安保首脳会議に参加した野田総理は北のロケット発射の兆しなどで緊迫した韓半島情勢の中でも李明博大統領と両者会談さえできなかった。
 このすべての責任は‘人道的次元’の解決をはかりたいとしかしない、誠意のない姿勢の日本側にある。さらに野田総理の発言に見られるような、時期を待つことを期待していて満足はできない。現在存命している日本軍の元慰安婦は61人で、平均年齢87才だ。昨年15人、今年2人が亡くなった。
 政府はこれ以上待つ余裕はない。日本が協議に応じないでいるかぎり直ちに次の手続きである仲裁委員会の構成提案に着手することを望みたい。日本が仲裁委構成に応じなくてもそのようにすることが憲法裁判所の決定とともに日本の法的謝罪を望むおばあさんの念願にもそうものだ。より重要なのはそのようにしてまでも日本の非道徳的行為と厚顔無恥な歴史認識を全世界に広く知らしめなければならないことだ。
原文: 訳T.W