原文入力:2011/12/22 19:15(1369字)
金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮国防委員長を弔問する北朝鮮訪問をめぐって論議がおきている。 結論から言えば政府次元でも民間次元でも弔問に閉鎖的である意味はない。 遺族と北側住民を人道的に慰める必要があり、南北関係改善にも大きく役に立つためだ。 ただし誰も彼もが軒並み行くのは混乱する心配があるのは事実だ。
野党が昨日、民族和解協力汎国民協議会(民和協)を窓口として一定の人数の弔問団を構成して北を訪問しようと提案したのは、評価できる判断だ。何より民和協は与野党と宗教界、市民社会団体があまねく参加した機構である。主な任務の一つが南北和解に関して国民的合意を作り出すことで、南が北と悲しみを共にするという気持ちを伝えるのに必要な重みを備えているだろう。
半官半民の性格の民和協なら費用と行政の手続きも問題なく解決できる。へたに伝達内容が漏れる可能性も少ないだろう。ところが李明博(イ・ミョンバク)大統領は昨日の与野党代表との会談でこの提案に反対した。政府ができない役割を民間または半官の次元で実践できることがあるのを理解できないのがもどかしい。民和協のキム・ドクリョン代表が前面に出て大統領を説得し、ことを進めて行くことを望む。
政府が盧武鉉(ノ・ムヒョン)財団の弔問を許さないのも残念だ。盧前大統領は2007年に金委員長と10・4首脳宣言をした当事者だ。盧前大統領の逝去の際に金委員長は弔電を送ってきた。盧前大統領の夫人のクォン・ヤンスク氏が弔問するのはこれに対し答礼するという趣旨だ。政府は北が南側に弔問団を派遣した場合に限り‘答礼弔問’を許容するというが、とても狭い了見だ。前職の大統領夫人が人間的な道理を通そうということまでくい止めなければならないだろうか。
金大中(キム・デジュン)前大統領夫人のイ・ヒホ氏の北朝鮮訪問の随行員を限定するのも同じだ。パク・チウォン民主党議員とイム・ドンウォン前統一部長官は政治家のために認めないというが、イム前長官は政治家でもないし、そもそも政治家をあえて禁じる根拠は何か。北朝鮮訪問で司法的な問題が起きる可能性を予防するためでないならば政治家でも言論人でも参加を止めてはいけない。むしろ北側と縁がある要人を派遣して南北関係の解決口を開くのに力を借りるという姿勢が必要だ。
原文:https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/511416.html 訳:T.W