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イスラエル、イラクに無断で「軍事基地」建設…発見したイラク兵を殺害

登録:2026-05-11 00:51 修正:2026-05-11 07:24
イラク西部の砂漠地帯は人口が希薄で広大。イスラエルはイラン戦争の過程で同地域に秘密の軍事前哨基地を建設していた/AFP・聯合ニュース

 イスラエルがイラン戦争の過程でイラク西部の砂漠地帯に秘密の軍事前哨基地を建設、運用していたことが明らかになった。イスラエルはそれを発見したイラク兵を攻撃し、殺害していた。

 イスラエルはイラン戦争における補給および偵察活動のため、イラク西部の砂漠に秘密の軍事前哨基地を構築していた。ウォール・ストリート・ジャーナルが9日に米国当局者の発言を引用して報じた。

 この基地はイランに対する空中戦を支援するイスラエル空軍の物流ハブ機能を果たしており、イラン上空での作戦中に撃墜されたイスラエルのパイロットの捜索・救助チームも配されていると同紙は伝えた。基地は戦争開始前に米国の認知の下で建設され、特殊部隊が駐留。2月28日に始まった米国とイスラエルによる対イラン戦争「獅子の雄叫び(ライオンズ・ロアー)」作戦の一環として運用されてきたもの。

 この基地は3月初めに近くで異例のヘリコプター活動が牧童によって目撃され、イラク当局に通報されたことで発覚の危機に直面。イラク軍の部隊による調査の開始に対し、イスラエル軍は基地へのイラク軍の接近を阻止するために空爆を実施した。イラク当局は、この事件でイラク兵士1人が死亡したと発表している。

 イラク政府は国連に公式の抗議書簡を提出し、米国の仕業だと主張。当時、イラクなどのアラブ諸国のメディアはこの交戦を大々的に報じた。交戦の主体に疑問が呈されたものの、米国は関与していないことが判明した。イスラエルはこの基地に関するウォール・ストリート・ジャーナルの問い合わせに一切答えていない。

 イラン戦争においてイスラエル国防軍(IDF)は、イラン領土の外にある目標も攻撃している。イラク政府によると、バグダッドの南のジュルフ・アル・サクル地域にあるカタイブ・ヒズボラの本部がイスラエル軍に攻撃され、2人が死亡、8人が負傷した。この秘密基地は、イラク国内で親イラン民兵組織を攻撃するなど、イスラエルの影響力を拡大することを目的として運用されているとみられると同紙は分析している。

 イラク国内にあるイスラエルの秘密前哨基地は、外国領土の無断占拠が国際法違反に当たるだけでなく、イスラエルの膨張主義的な対外政策を露骨に示すものでもある。ネタニヤフ首相が政権を握って以降、イスラエルは極右勢力を中心として「大イスラエル」政策を推進している。すなわち、ユダヤ教の経典である旧約聖書に記されている古代ソロモン王時代の虚構的な古代イスラエルの領土を回復しようという主張だ。「ナイルからユーフラテスまで」というスローガンの下、シナイ半島からシリアとイラクの国境地域まで領土を拡大しようということだ。

 1996年の最初の発足からヨルダン川西岸地区の併合を試みてきたネタニヤフ政権は、ガザ戦争以降、ガザ住民の排除と再占領を試みると同時に、レバノン南部とシリア南部を占領。秘密前哨基地が構築されたイラク西部の砂漠地帯は、大イスラエル構想の最西部に当たる。

チョン・ウィギル先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1257910.html韓国語原文入力:2026-05-10 11:15
訳D.K

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