北朝鮮軍が9日(現地時間)、ロシアの第二次世界大戦の「戦勝記念日」の軍事パレードに史上初めて参加し、血盟関係を誇示した。
北朝鮮官営「労働新聞」と「朝鮮中央通信」は10日付で、「モスクワの赤の広場で前日(9日)、偉大な祖国戦争勝利81周年を祝う軍事パレードが行われ、ロシアの招待に応じて朝鮮人民軍陸海空軍混成縦隊がモスクワの勝利軍事パレードに参加した」と報じた。
「労働新聞」は「ロシア軍兵士たちの閲兵隊と共に、クルスクを解放するための戦闘で不滅の偉勲を立てた朝鮮民主主義人民共和国軍兵士たちの隊列が赤の広場を練り歩いた」とし、ロシアによるクルスク奪還に北朝鮮軍の貢献が大きかったことを強調した。隊列はチェ・ヨンフン陸軍大佐が率いた。「労働新聞」に関連ニュースを写真と共に1・2面に掲載することで、住民に対しロシアとの同盟関係が堅固であることを示そうとしたものとみられる。
クルスクはロシア南西部に位置し、2024年8月にウクライナ軍が一部を占領したが、北朝鮮軍の支援によりロシアが奪還した。現在、約1万人の北朝鮮軍がロシア軍と共に戦闘に参加していると推定される。
ロシア国営のタス通信も、北朝鮮軍部隊が戦勝記念日の軍事パレードに参加したのは初めてだとし、大きく報じた。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は軍事パレードの後、指揮官と面会し謝意を表した。
慶南大学極東問題研究所のイム・イチュル教授は、「ロシアのクルスクを北朝鮮軍の血で守ったという論理で、ロシアからの見返りを直接的・間接的に期待し、北朝鮮軍のプライドと体制の正当性を鼓舞するとともに、韓米同盟に匹敵する朝ロ同盟の構築を誇示したもの」だと分析した。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記兼国務委員長は、戦勝記念日の行事には出席しなかった。その代わり、9日にプーチン大統領に祝電を送り、朝ロの戦略的パートナー関係を強調した。
行事は例年より規模が大幅に縮小された。先端兵器は登場せず、兵士らの行進だけがおこなわれた。行事は45分で終わった。
これは、4日にウクライナの自爆ドローンが赤の広場から7キロメートル離れた高層マンションを攻撃したことと関係があるものとみられる。長時間の軍事パレードを行った場合、ウクライナの攻撃にさらされる可能性があることを考慮したものとされる。
4年以上に及ぶ戦争により世論が悪化したことも影響した。最近ではロシア国内で「クーデター説」まで広まっている。米CNNは欧州の情報機関の報告書を引用し、暗殺や軍部によるクーデターを懸念したプーチン大統領が、今年に入って軍部隊の視察を完全に中止したと報じた。