AIメモリ市場でSKハイニックスと競合しているサムスン電子は12日、「業界最高性能の第6世代高帯域幅メモリ(HBM4)を世界で初めて量産出荷した」と発表した。米国エヌビディア(NVIDIA)のAIアクセラレーター(AIチップパッケージ)に搭載されるHBM4をハイニックスよりも早く工場で大量生産したと強調している。
特にサムスン電子は「今回の製品に最先端の工程を先んじて導入し、再設計なしで量産初期から安定した歩留まり(製品中の良品比率)と業界最高水準の性能を確保した」と述べた。HBM4は、一般的なメモリであるDRAMを12層に積層し、チップ間の通路を2048本確保して大規模なデータの転送に特化したチップ。
サムスン電子はHBM4に半導体回路の線幅が10ナノメートル(nm・1ナノメートルは10億分の1メートル)級の6世代DRAM微細プロセス(1c)を適用した。これは5世代プロセス(1b)を適用したハイニックスに対して一段階先を行っている。市場ではこのように先進的なプロセスを適用したサムスン電子のHBMの歩留まりが実際にはハイニックスに及ばないという指摘が多かったが、これに真っ向から反論した。
さらにサムスン電子は「ベースダイ(HBMの最下層で電力・信号を制御するチップ)にも性能と電力効率に優れた4ナノプロセスを適用し、JEDEC(半導体標準を定める国際機関)の標準である1秒あたり8ギガビット(Gb)を上回る1秒あたり11.7ギガビットの動作速度を安定的に確保した」と強調した。データ通路1本が1秒間に送信するデータ量、すなわち伝送速度が業界標準よりも速いことを意味する。
サムスン側は「我々のHBM4は1秒あたり13ギガビットまで実装可能だ」とも述べた。ハイニックスのHBM4の動作速度も1秒あたり11.7ギガビットで同じくらいだが、これより速い速度も出せると技術力優位性を強調した。
同社は「今年のHBM売上は前年比で3倍以上に増加すると見込んでおり、下半期には第7世代HBM(HBM4E)のサンプルも出荷する予定だ」と明らかにした。また、来年から顧客の要求に応じたカスタムHBMのサンプリングを開始し、2028年から稼働予定の平沢(ピョンテク)事業所2段階5ライン(平沢キャンパスP5ライン)をHBM生産の核心拠点とすることを決定した。
一方、ハイニックスも先月29日の業績説明会で「昨年9月にHBM4の量産体制を構築して以来、顧客が要求した量を現在量産中」だとし、「歩留まりと量産性、そして品質を基にした市場リーダーシップと主導的な供給者の地位は続くとみている」と述べた。前の5世代HBM3Eでハイニックスに後れを取っていたサムスン電子が、遅ればせながら反撃に出て、対外的宣伝にも力を入れているようだ。